いろいろ熟慮したニキシー管時計製作、ついに陽の目をみることに(その3 完了)
ますば、秒の桁に取り付けて動作させてみました。
正常に動作することを確認したので、6桁実装し、ネオン管も付けて動作させてみました。
ニキシー管時計は新品を購入すると5万円とか6万円とかとんでもない価格に釣り上がっています。
ガラクタ、粗大ゴミ・・いやお宝??
ますば、秒の桁に取り付けて動作させてみました。
正常に動作することを確認したので、6桁実装し、ネオン管も付けて動作させてみました。
ニキシー管時計は新品を購入すると5万円とか6万円とかとんでもない価格に釣り上がっています。
届いた基板、配線図をネットで探したのですが見つかりません。そこで、現物の基板から回路を推測することにしました。
<マイコン>
STM8S005 という8ビットマイコンが使われていました。時計程度だったら8ビットで十分ってことなんでしょう。ソフトの書き換えは当然できませんが...
<RTCモジュール>
DS3231SN が使われていました。これは温度補償も内蔵した高精度なチップ、いわばTCXOで当たりです。ちなみに、DS3231 RTCモジュールとして安価に出回っているやつは DS3231M が使われていて、こちらはMEMS発振器を使っているようで精度が悪くズレが大きいです。ちなみに、VFDクロックで使ったのは DS3231M が付いていてどんどんズレていきます。GPSでの補正とか付ければ使えそうですが。
<昇圧回路>
ニキシー管は170V程度の高電圧が必要で、これが扱いづらくしています。この基板では、専用のフライバックコンバータICを使って昇圧していました。
<ニキシー管ドライバー>
シリアル転送が可能な定石、74HC595 と ULN2003G というダーリントントランジスタドライバーが大量に使われています。 多桁ニキシー管の駆動方式としてスタティック方式とダイナミック方式がありますが、予想外のスタティック方式を使っていました。不思議なのは ULN2003G は耐圧50Vです。そのままだとニキシー管の駆動電圧では壊れてしまいます。なぜ使えるのか、どうやって使っているのか不思議に思って同様な回路を調べていると...
COMMON 端子を47Vのツェナーダイオードでバイアス(クランプ?)して50V以下しか印加しないようにされているようです。ニキシー管には47Vがマイナスされた分、加わりますが放電開始電圧に達しないので点灯はしないというカラクリで良く考えられた回路です。
SN74141とかロシア製のK155ID1は入手難なのでこの方法はスタティック駆動に大変有効と思われます。
<つづく>
少なくとも40年以上不動在庫として所持していたニキシー管、CD66を使う時が来ました。定石の時計ですが、ArduinoやESP32、いやディスクリートのTTLで作ろうかとあれこれ思い描いていたのですが、基板製作やらスケッチの作成が重荷となって前に進まないので、安易な道Aliexpressで安価に売っている部品が乗った基板を使うことにしました。
ロシア製のIN-14を使うように指定されていますが、IN-14も枯渇してきたからなのか基板のみが安価に売られるようになっています。これにCD66を使えるかの検討から。
CD66は12pin, IN-14は13pinと違いますが、ほぼ同じ配列なので実装できると判断しました。
12月初旬に注文して年末に届きました。
<つづく>
自作するにはプリント基板を作るスキルをマスターすることが必要な時代ではあることは重々承知ですが、年を取ると共にそういったパソコンツールの使いこなしがネックとなってしまいます。重い腰を上げて、これではイカンとKiCADをインストールし、オリジナルプリント基板の発注に取り組んでみました。
まず、簡単なものとしてこれまでユニバーサル基板で実験してきたラダーフィルターを基板化するということで。
Youtubeの解説動画やら、説明ブログやらいろいろと見ながら、なんとか回路/アートワークを扱えるようになりました。膨大にあるパーツのフットプリントから合うものを探し出すのが大変だったです。
そしてガーバーデータ、ドリルデータを作って JLPCB へオンラインで発注・・・
10枚で$5、時間がかかるとこことですがOCSを選ぶと送料$2と非常に安価。これは利用すべきですね。
7月26日に発注して届いたのが8月2日、国内はヤマト運輸が配送してくれました。思った以上に早く到着しました。
さっそくXtal=14.318MHz (例の2000個あったやつ)、C=120pF (実験でSSBにちょうど良かった値)を取り付けてて測定してみました。
BW=約2.5kHzとばっちり特性を得ることができました。
今回は手始めでしたが、もう少し回路規模が大きいのにも挑戦していきたいと思います。
電子部品の表面実装化/小型化で自作がやりにくくなってきました。特にファイナルの石をどうするかが大きな問題と。三菱のRDシリーズが10~20W出力程度のファイナルとして多用されていたのですがTO-220パッケージは時代の流れによる実装方法の変遷でディスコンとなってしまいました。
代用となるもの、何か無いかと私なりにAliexpress等を探してみたところ下記のSOT-89パッケージ品がまだ安く入手できそうな感触です。
・RQA0009SXTL
⇒安いがディスコンになっていてフェイク品を摑まされる可能性大きい。私も掴まされた(泣)
・AFT05MS004NT1
⇒秋月で170円で売っていたが販売終了になりました。ただしAliで入手可能。
・HTL7G06S009P
⇒RQA0009の代用品としてAliで売られている。規格等詳細不明、中国メーカーの模様。
・DS05
⇒これも中国製。詳細不明 (人柱希望)
最有力は AFT05MS004NT1 でしょうか。ただ、ドレイン損失が20W以上と大きくフル規格で使う場合、放熱がネックとなるようで使用に当たって難しそうです。
そこで私なりに考えてみたのが
SOT-89をTO-220に変換しちゃえ!!
です。
ジャンク箱に眠っている壊れているのとか、使わないTO-220パッケージをドナーとしまして…
プラスチックモールドをカチ割ります。
ダイを削り取ってハンダが乗るよう、金属部分のみとします
このように取り付け、ドレインとゲートを適当なリード線を付けます。
(使わない抵抗とかコンデンサを使うと作業しやすかった)
使ったのは AFT05MS004NT1 ですが RD06HHF1 と同一回路でRF Power AMPを作ってみたいと考えています。
TX部の組み立て。ファイナルはN-ch MOS-FETを使ったPushPull E級スイッチング動作となっており、75%の効率で動作するとのこと。それでも10W出力だからなるべく放熱が良好となるように配慮したほうが良さそうと、プリント基板のパターンに密着、ハンダが全体にまわるように実装しました。
MTA100N10KRI3 というMOS-FETで秋月電子で25円/個で販売と安くしかも、RFで使う場合にネックとなるCiss(入力容量)が小さく使いやすいFETです。設計者のVNQさんはずいぶんと調べて選択されたことが伺えます。
コイル、RFトランス以外の実装が完了しました。
コイル、トランスの制作に入ります。
念のため、測定。計算上は4.2μHになるのですが実測4.6μHでした。同じ巻数のコイルをもう一つ作るのですが、そちらのほうは4.4μHとなりました。トロイダルコア材質のばらつきがあり、インダクタンスも一定とはならないようです。LPFなので、この程度の誤差は許容範囲です。
こちらはFT-37-43 フェライト系コアに巻いたもの。計算上は200μHとなるのですが、実測は332μHとなりました。フェライト系コアは、抵抗成分も多いのでDE-5000の測定誤差も出るのかもわかりません。RFCで使うので誤差があっても問題ありません。
TX部、全ての部品の取り付けが完了しました。
この状態でCRTL部と接続しファイナルFET Gate波形を測定、ちゃんと逆相になっているかチェックする指示があります。写真のとおり正常でした。これでOKなら、ジャンパー部をハンダ付けしてファイナル部へ電源供給する仕様となっています。
(つづく)
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