カテゴリー「管球式オーディオアンプ」の3件の記事

真空管と言えばコレかな。

2009年6月 8日 (月)

親父の作品 UZ-42 ppモノラルアンプ 

たぶん、50年前近くなると思われる親父が作った「 UZ-42 Push-Pull AMP AMチューナ付 」アンプに火を入れてみました。
42_full1


あちこち接触不良があったけど、少し手を入れるだけで動作するようになりました。
(不安定ですけど、あえて現状維持、部品交換とかしない方針で・・・。)

42_amp1

42_amp2_2


まずは、アンプ部に使っている真空管

 ・出力管   UZ-42 (NECとマツダ)    x 2   (Push-Pull)
 ・初段管   12AX7 (MATSUSHITA)  x 1
 ・位相反転   6SN7GT (マツダ)         x 1
 ・整流管   80 (NEC)                     x 1

ST管、GT管、MT管のごちゃまぜだけど・・・。多分、手持ちの活用なんでしょう。トランスは、山水のOPTと、インスタントのPTを使ってあります。

42_amp3 配線は必ずしもキレイとは言えません。少しハム音もあるけど、これも味のうち。

しかし、50年も経つコンデンサ、抵抗が正常に動作しているのは驚きであります。


次にAMチューナ部

42_tun142_tun2


使っている真空管

 ・周波数変換   6BE6   x 1
 ・中間周波増幅  6BD6   x 1
 ・同調表示      6E5     x 1

言うなれば5球スーパーと同じですが、特長は、IFTの帯域を切り替えるスイッチが付いており、少しでもHi-Fiを狙ったものとなっていることです。あ、それから検波はGeダイオードを使ってありました。

42_tube 出力管のズームショット。ST管、なかなかアジがありますねぇ~。
音質の方ですが、「昔の音」ですホント。なんというか、NFを掛けていないようで、ダンピングが悪いビンビンした感じてすが、AM放送を見直す(聴きなおす)音がします。


<おまけ>

42_accable 使ってあるACコード。コレが一番年代を感じます。劣化でショートしないか、気がかりですけど。

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2009年6月 2日 (火)

6CA7/EL34 Push-Pull アンプ

つづいて、もう1台・・・まともなのはこの2台だけです。

6ca7_top16ca7_top2


6CA7/EL34のプッシュプルアンプ、キットではありません。これ、はっきり言ってカネ掛かってマス。ご覧の通りトランス類は TANGO で固めており、このトランス類だけでウン万円した記憶がある。製作した時期は、6BQ5のアジを覚えた直後。

使用している真空管は

 ・出力管   6CA7/EL34 (SIEMENS)    x 4   (Push-Pull  x 2)
 ・初段管   12AX7 (MATSUSHITA)     x 2
 ・位相反転   6FQ7 (TOSHIBA)            x 2
 ・カソフォロ  12BH7A (TOSHIBA)         x 2

の計 10本です。

6ca7_ura1 回路は、ムラード型(ミュラード型)位相反転+カソードフロアという贅沢(?)なもので、原典は「電波科学」という雑誌に、いろんな出力管アンプ記事(KT-88, 6550, 6L6GCなどね)で多く採用されていた回路を流用したものです。最近では、この回路は使われなくなったようです。また、6CA7自体が高感度なんでカソフォロなんて必要ありません。

そうそう、+B電圧は約450V印加されており、UL(ウルトラリニア)接続もせず、5極管接続 固定バイアス(もちろんNF掛けています。)とし、大出力を狙ったものです。測定してませんが 50W+50W は十分出ているものと思います。

6ca7_ura2  こちらも1点アースを厳守した結果、残留ノイズは6BQ5アンプ以上に抑えることが出来ています。配線は、雑誌を参考にしましたが、一応オリジナルです。

回路的に見ると、現在主流になっている6DJ8などの低rpのタマを使ったものと比較すると、多分、F特がイマイチ伸びていないことは確かとかんぐってますが、それでも「大音量で聴いても居眠りができる」音質で、私的には満足しています。

6ca7_tube  プレートからの輻射熱のすごいこと。まさしく、遠赤外線ヒータであります。トランスの塊みたいなもんなんで、重いこと重いこと・・・腰をいわしまっせぇ。

という訳で、マジメに作った真空管式オーディオアンプは、この2台のみです。

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2009年6月 1日 (月)

6BQ5 Push-Pullアンプ

突然ですが、オーディオアンプのカテゴリを追加しました。
と言っても、ドロ沼に浸かる気はありませんので、これまでに製作したモノの紹介程度です。無線で使う大型真空管を扱った記事ばかりですが、オーディオ関係で来訪される方も多いと思いますんで。

6bq5_face_2 15年ぐらい前でしょうか、秋葉原の「三栄無線」で購入したキットSA-540 (6BQ5 Push-Pull) アンプです。キットだけあり、ポンネットとVUメータが付いており、外観はばっちしです。


6bq5_top1_26bq5_top2


使用している真空管は、

  ・出力管    6BQ5(SIEMENS)     x4  (Push-Pull x2)
  ・整流管    6CA4(InterNational) x2
  ・ドライバ管  6AQ8(InterNational) x2

の合計8本です。

6bq5_ura1 回路は、プッシュプルで最も簡単なPK分割による位相反転を使ったものです。6BQ5のように電力感度が高い球にとっては、回路の簡素化が図れるので多用された回路です。特性はあまり良くないようですが。


6bq5_ura2 キットのため、実体配線図が付いたためか、我ながらキレイに配線してました。もう15年も前の事なので、殆ど覚えていません。

肝心となるアースは1点アースを遵守しており、残留雑音はスピーカーに耳を当てなければ聞こえないぐらいに押さえられています。


6bq5_tube 15年ぶりに電源を入れてみましたが、全く問題なしに動作しました。トリタン球のような派手な輝きやプレート赤熱もありませんが、これも風情がありますね。

 で、音質ウンヌンですが、測定もしてませんのでコメントは控えさせていただきます。ただ、こんなアンプでも半導体アンプとは全く異なる音質を奏でるのは言うまでもありません。

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