カテゴリー「測定器」の41件の記事

ジャン測マニアじゃないけど・・

2023年12月14日 (木)

2000円台で買える中華製ハンディ機のスプリアス特性

Uvk5_01
X (Twitter)界隈で流行っている安価で買えるトランシーバーを私も購入してみました。技適もありませんしそのままだと違法になってしまいます。

Trv_01

注文してなんと4日ぐらいで到着しました。国内はヤマト運輸が配達。

最終的には皆がやっているように、ファームウェアを入れ替えて送信機能はカットし広帯域受信機にする予定ですがまずは、スプリアス測定をやってみることにしました。 詳しくは調べていませんがSDRアーキテクチャを使ったワンチップICを使っていてファームウェアを変えることでSSBの受信も可となるようです。全世界のソフトウェア技術者我こそは…といわんばかりハッキングに立ち向かっているようでUV-K5(8)で検索すると多数出てきます。

<144MHz>

Uvk5_10

Uvk5_11
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案の定「あかんやつ」。144MHz 基本波比スプリアスは・・・

・2nd : -45.1 dB
・3rd : -55.9 dB
・POWER : 約4W(内蔵電池)

ダメです。

<430MHz>

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Uvk5_14

430MHzはもっと「あかんやつ」。 430MHz 基本波比スプリアス

・2nd : -42.8 dB
・3rd : -34.9 dB ⇒3倍の方が悪い
・POWER : 約4W(内蔵電池)

ダメダメで広帯域送信なので内部にフィルター入っていないのかもしれません。

でもしかし、本体/AC充電スタンド/アンテナ/クリップ/中国からの送料を含んで2000円台で利益が出るというのは驚異的であって国産だと絶対マネできない製品です。

受信専用のファームは、プログラミングケーブルが必要で入れ替えたらまたレポートしたいと思います。

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2023年8月 3日 (木)

HP 53181A 周波数カウンター入手とブリスケーラーキット装着

「新しい無線機が欲しい」とは全く思わないのですが手頃な測定器があれば欲しくなるのは私のサガです。Facebookハム交換室に周波数カウンターが売りに出されていたのでつい入手…

53181a
桁数が12もある「高精度マニア御用達」の周波数カウンターです。ルビジウムとかGPS-DOをいじって遊んでいる方はたいてい持っているやつ。

ちなみに無線機の修理で周波数カウンターは、まず使いません。なぜなら、スペアナがカウンター機能を持っており、なおかつかなり微弱な信号であっても周波数測定できるからです。

このカウンターは225MHzまでとなっていますが、実際は300MHzでも測定できました。
ただ、それより高いところはダメで純正のブリスケーラーがあり、そのクローンを個人で作っている方がいるんです。AKCグループのJR1KDA局が頒布していたので早速依頼しました。

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全てのパーツが揃っています。SMD部品実装した経験あれば簡単ってところでしょうか…回路はプリアンプ用のMMICとプリスケーラーIC μPB1507V(3GHzまで)を使ってあります。

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2時間ほどで組み上がりました。
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同軸へのSMAコネクターの装着ですが、Nコネクターをやったことない方は戸惑うかもしれません。

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セット内へはこういう感じで取り付けます。

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一発で動作しました。SSGからの1GHzをカウントしてみたところです。
53181AのリファレンスにOCXOが入っていないので6桁程度の精度しか出ません。これはGPS-DO, ルビジウム基準を使う高精度沼の入り口に来たことになります。

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2023年5月14日 (日)

古いテスターはハカイダーとなる危険性

三和の古いテスター、普段はあまり使っていないCX-505です。
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単三電池が液漏れして、フォルダーとなっていた金具がボロボロになっていました。そこで、市販されている単四電池に変更です。

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単三電池が付いていたところにぴったりと収まり、修理完了。

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しかし、抵抗レンジのX10に使っている22.5V電池が入手困難です…

だが、良く考えて見ると・・・
今の時代では、22.5Vも印加してしまうと一瞬で破壊されてしまうデバイスが多数あることにふと気づきました。
例えば3.3V系で動作するCMOS, CPU などなど。不用意にこのテスターで導通を測定すると知らぬ間にそこらじゅうのデバイスを破壊していたという恐ろしい結果になることがわかりました。これ、名付けて「ハカイダーテスター」です。

22.5Vの電池は入手できなくなって良かったと考えることに。

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2023年1月10日 (火)

オシロスコープ時計、アナログオシロとデジタルオシロの比較

ラジオペンチさんのブログに掲載されているESP32を用いたオシロスコープ時計のスケッチ
http://radiopench.blog96.fc2.com/blog-entry-1069.html
を書き込んでアナログオシロとデジタルオシロで同時表示し比較してみました。X,Yなのでデジタルオシロはきれいに描画できずまた遅れも生じます。

押入れに鎮座している、古い低スペックのアナログオシロの使い道ってところでしょうか。

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2022年8月 2日 (火)

Bird43 Watt Meterは正確か??

このパワー計には絶対に手を出さない方針だったのですが、あるOMさんよりNano VNA-H4の個人輸入と交換みたいになって1台目を入手、さらにオクで、革ケース、250H/2500Hのエレメント付きで比較的安価(といっても高価ですが)に出品されていたのでつい落札してしまいました。

【Bird43 Watt Meterについて】
Bird_1
Bird_2
Facebookでいろいろ尋ねたところ、なんと発売は1952年で今でも現役で製造されつづけている超ロングセラーということで驚きをかくせません。70年間・・・還暦すぎている私が生まれる前から販売されているって…。

【精度はどうか??】

①縦向きと横向きとで。
Bird_10
Bird43のメーターは縦向き使用/横向き使用(寝かせた状態)の指示が書いてありません。取説にもどちらでもOKとなっているようです。

・同一エレメント250H
・IC-7600 21MHz 100W (RTTY Mode)
・Dummyは3GHzまで使えるプロ用

で測定してみたところ、縦向きのほうが多く測定されました。

②本体の個体差はどうか?

Bird_8

本体Aはシリアルナンバーから新しいタイプ、取手の部分が樹脂製です。本体Bは古いタイプ、取手の部分は本革製、メーターのカタチもフォントも微妙に違います。

・同一エレメント250H
・横置き(寝かせた状態)
・IC-7600 21MHz 100W (RTTY Mode)
・Dummyは3GHzまで使えるプロ用

で比較してみたところ、やはり差が出ました。


泣く子もだまるBird, 落成検査で検査官がぶらさげてくる, などで圧倒的な威厳を持つパワー計ですが、私の感触的にはそんなに良くない・・・というのがホンネです。ただ、レトロ感と存在感満載な測定器なので、これはこれでアリだなぁと考えています。

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2022年6月18日 (土)

コイルにコアと金属物を入れてみると…

適当にUEW線で巻いたコイルと100PFのセラミックコンデンサで作った共振回路(共振周波数約14MHz付近)のコイルに、ダストコアと金属物を出し入れして、共振周波数がどう変化するか、Nano VNAでリアルタイムに測定してみました。

Nano VNAの設定はTHROUGH (S21)としLOGMAGで。周波数は8MHz~20MHzで見ています。

コアを入れるとインダクタンスが増加するのは、よくご存知だと思いますが、金属 (鉄やステンレスは避けたほうが良い) を入れるとインダクタンスが減少するのはあまり知られていないようで、これを応用したバリLもあります。

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2021年4月16日 (金)

Nano VNAをスペアナ、オシロで測ってみた

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【周波数軸、広帯域で見てみる】
Nano VNAはSG シグナルジェネレーターとして動作させることができます。STIMULUS ⇒ CW FREQ として、目的の周波数を入力。
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まずは、5MHzに設定してスペアナを100MHzスパンで見てみると・・・。教科書どおり、デューティ50%の方形波をフーリエ変換した5,15,25MHzと奇数次のみ強いスペクトラムを得られました。
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どこまで柱が立っているのか、スパンを500MHzまで広げてみましたが、まだまだ高調波は出ています。
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スペアナDSA-815の最大周波数1.5GHzまで広げてみた。それでもちゃんと出ています。

【周波数軸、狭帯域で見てみる】
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今度は帯域を絞って、スペクトラムの近接と周波数確度はどうか、スパン5kHz, RBW=10Hzに設定して10MHzを測定。
変なスプリアスは無く、非常に優秀です。レベルは -13dB程度出ています。
Si5351Aがちゃんと無線機のVFOとして使えることの証明ですね。

周波数も9.99991MHzと申し分無い確度で出ています。(これは個体差があると思います)
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100MHzに設定してみたところ、5kHz上に40dB落ちた信号があることを確認。この信号は、Nano VNAのIF=5kHzであり、Si5351Aが測定周波数+5kHzも同時に出力しているため、このモレであるようです。

【時間軸で見てみる】
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時間軸で見るため、オシロスコープの登場です。やはり方形波(矩形波)を観測。アナログオシロなので立ち上がり時間nSとかはわかりません。
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50KHzと低い周波数に設定すると、方形波が乱れてザグが出てくるようです。こんなに低いところは使うことないので、問題にはなりませんが。

【応用例】
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周波数確度が思っていたより良好なので、マーカーとして使えます。写真は100kHzに設定して、IC-7600 50.3MHzをスコープで見た様子です。

【おまけ】

通常の使い方、1MHz~30MHzをスイープさせた状態を時間軸で見ると、こんな感じです。

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2020年9月 4日 (金)

スペアナ R3361C の修理

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愛用しているスペアナ、アドバンテストR3361Cが電源は入るが各種キーを押すとリセットが掛かったりフリーズして使えなくなりました。御老体なので、もうダメかと覚悟もきめつつ修理に挑戦することとしました。
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いろいろと調べたところ、各種設定のバックアップ電池が入っており、その劣化が原因ではないかとメドを付けました。奥まった分かりづらいところにNi-cd電池があるのを見つけ、電圧を測定すると3.6Vのところが1V程度と極端に落ちていました。
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Amazonで80mAHと少し容量が小さいてすが、Ni-MHの3直列を見つけました。
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奥の方に付いていて、かなり苦戦しましたがなんとか交換完了。測定器掲示板で「電池を交換する際に、ショートさせたり切り離してゼロボルトにしてはならない」と、まるで「アホになる無線機」みたいなこと書かれていたので、かなりの注意を払いました。
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交換した電池。液漏れも起こしており電圧は1.1Vぐらいしかありません。
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交換後、電源ONしても初期画面で止まったままだったので、やっぱりダメかなと諦めたのですが、あるキーを押しながら電源ONすることで立ち上がってきました。とりあえずは使えるようです。

この際、画面のフォーカスとか再調整してしまえとサービスマニュアルを見たのですが、調整箇所までのアクセスが非常に困難で断念しましまた。メンテナンス性は良くないです。

Rigol_1
もう一つ、大失態したことがあります。もう、修理不能だとふとAmazonを見ていたところRIGOLのスペアナ(DSA-815-TG) が8月30日/31日のみの2日間、タイムセールで安売りしていたので、ポチってしまいました。基本的な性能はR3361Cの方が上ですが、軽い/薄い/ファンが静なのでアマチュアが使うぶんにはこれで十分です。
Rigol_2
自作のラダー型クリスタルフィルターをTGを使って測定してみました。RBW=10Hzまで絞れるので十分特性を見ることができます。
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FM補間放送(スパン85MHz~95MHz)を適当な線をアンテナ代わりとして見ているところです。

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2019年11月 9日 (土)

nano VNA

流行りの安価で購入できるnano VNAで遊んでいます。

<いろいろ測定>
Vna_c
68pFのコンデンサを接続してスミスチャートを描かせてみました。
教科書どおり、一番下の円周に軌跡が現れます。
Vna_l
適当に巻いたコイルを接続してみます。
こんどはスミスチャートの上の円周に軌跡が現れます。
ちゃんと動作している証拠。
Vna_lpf_20191109123801
LPFを見てみます。
Vna_lpf2
TG付きスペアナで見たのとほぼ同等な特性測定ができました。
Vna_xtal
自作のラダー型クリスタルフィルターを見てみます。
Vna_xtal2
これも問題無く測定できます。狭い帯域でも測定できるので高級なTG付きスペアナは必要なさそうです。
Vna_ant
1.9/3.5MHzのスローパー、表示をSWRとして測定してみました。
ちゃんと2つ共振点がわかります。
一般的には、このアンテナアナライザーとしての使い方が一番多そうですね。

<いろいろ改良>
Vna_kai0
アリ・エキスプレスで購入したものですが、入力部にシールドが付いていないハズレ品でした。
シールド付きのは、高域で特性が良いようです。

<電池残量表示の追加>
ダイオード取り付けとファームのアップデートで電池残量表示ができるようですのでやってみます。
Vna_kai1
Vna_kai2
コネクターが邪魔(コネクターが付いていない個体も有り)なので取り外し、ダイオードD2を取り付けます。

<ファームウェアアップデート>
1.5GHZまで使えるようになるものとか、いろいろあるようですが、高いところは使わないのと信用できないので、900MHZまでのアンテナアナライザー向けのファームを入れることにしました。

GFUモードにするとか、STマイクロから専用ツールをダウンロード必要とかありますが、そのあたりは省略。
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無事にアップデート完了しました。

画面が小さいですが、結構遊べます。

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2017年11月16日 (木)

Transistor testerキット

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Facebookのグループに書き込みが有ったのでAliExpressでAVR-Transistor testerというのを仕入れてみました。

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価格は送料込みで2,000円以下、ケース付きバージョンです。10日少しで届きました。
取説も配線図も何も無く「ネットで調べてね」という大人のキットで多少戸惑いましたが、見つけることができました。

組み立ては数時間ってところでしょうか。欠品も覚悟の上だったのですが、幸いにも大丈夫で一発動作しました。AVRのプログラムはオープンソースになっているようですし、中国製で、いろんなクローンが販売されているようです。

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トランジスター、FET、サイリスター、トライアック、ダイオードの測定の他にいろんな機能が付いています。

液晶はTFTでフォントとバックを好みの色調にすることもできます。

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連続可変はできませんが発振器としても動作しました。

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最初の写真はMOS-FETのBS-170を測定したもの。左の写真は一般的なバイポーラーを測定したものです。

不良であるかの判断と、ピンアサインを自動的に判断してくれるのでなかなかのスグレモノです。

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