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2023年11月

2023年11月16日 (木)

FT8時代の50MHz 南米/カリブ

サイクル25のピークが近づくにつれて、50MHzで南米が連日のようにOpenしてます。(正確には「してました」で本日11/16現在では下火になってますが…) FT8が普及して初めてのサイクルなので新しい発見も。

Sa_1113

11月13日のSSですが、HF帯並に LU, CE, CXが見えています。
南米にも50MHz愛好者はたくさんいるようで、既に30局以上できています。

Sa_1113_01
Sa_1113_02

PSKRで自分の電波が届いている範囲を見ると…ブラジルのアマゾン流域とか、あるいはもっと南の南極に近い地域は日本の本州からはOpenしないようです。対蹠点効果なんでしょうね。

Py2xb

同じものを大圏コース地図にして見てみると… まずわかることは、メルカトル図法だと南米の方向は南東と感じますが最短距離は北~南東の広い角度に分布しているんですよね。でも、しかしアンテナを最短距離に向ければ信号が強くなるのか?? と言えばそうではなく、真東から少し南よりの方が良い時が多いです。なぜ電波が最短距離を通らずズレるのかは不明ですが…

Hc1bi

こんな中、時には珍しいところも…。HCエクアドルは、夏至時期のマルチホップEsても見えたことありますが、45年やっていて初めての交信となりました。Openして見えたのはこの日のみ。

【ロングパスカリブ】

Kp4pr

もう少し早い時期、10月中旬にはロングパスでカリブが見えてきました。西方向は当局のロケーション的にNGなので飛ばないんですがKP4プエルトリコのみかろうじて交信でき、NEWをGetしました。FG, V2, HI, TG, NP2 いっぱい見えたのですがね。

Np2x

NP2X、USバージン諸島。FT4に出ていて強力でリターンあったのですが73もらえずボツになった交信。これは残念でした。

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2023年11月12日 (日)

IC-2500 1200MHz PLLアンロック

Ic2500_00

久々の修理記事です。
知り合いからIC-2500、1200MHz側が動作しないとヘルプ。この機種は表面実装部品への移行時期であって修理できないかもしれないと了解いただいた上、お受けしました。

Ic2500_06

1200MHz側のVCOをスペアナで調べてみると…発振はしているもののデタラメにふらついている状態。はい、PLL アンロックです。VCO は約550~600MHz付近を発振させているのでHF機のようにトリマーコンデンサやコイルは無く、調整するところはありません。

Ic2500_04

ちなみに、スペアナでの調べ方は周波数が高いため、VCOにリード線(ワニグチタイプのBNCケーブル使用)を近づけるだけで十分ピックアッフできます。このあたりは楽かもわかりません。

Ic2500_05

 

PLL部の回路図を解析してみます。VCOバリキャプへの供給電圧(ロック電圧)が3V程度でダイヤルを回しても変化ありません…
また、この回路を見て驚いたのが2SK125を発振に使っているところ。こんな高い周波数で使えるのかなとデータシートで調べてみると700MHzまでのパラメータが有って、無理な使い方では無いようでした。

既に「不良」と書いてますが…

Ic2500_02
Ic2500_01

目星を付けていた、ループフィルターに付いているタンタルコンデンサーがショートモードで壊れ、電圧がコントロールできない状態でした。タンタルをやめて、大容量のチップ積層セラミックコンデンサに交換したところ、ばっちりロックするようになりました。

Ic2500_07

その他、メモリーバックアップ用リチウム電池は空に…CR2032 + ソケットに。その他、リファレンス周波数の再調整などを実施して完了としました。

1200MHzの無線機は貴重ですもんね。

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