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2022年8月

2022年8月31日 (水)

スミスチャートを直感的に説明してみる(その1)

スミスチャートを直感的に説明してみる(その1)

数学の先生ではありませんが、わかりやすくイメージ的にスミスチャートを説明できないかと考えてみました。Nano VNAもスミスチャート表示できますし、高周波を知りたい場合は避けて通れなく、また知っていたら便利なためです。

私なりの解釈なので間違っているところもあるかもしれません。

【複素数】
Sumith_03
まずは「複素数」。インピーダンスが複素数で表されることは承知の上だとは思いますが「実数」との違いを図であらわしてみました。πでも√2などの無理数でも数直線上にプロットできますが、数直線上では表せない「平面上にある点で表される」と直感的に受け止めてもらえば良いです。

【インピーダンス】
Sumith_04
インピーダンスは複素数と前述しました。Z= R + jX (R: レジスタンス、X: リアクタンス)のカタチで表されることは既知の通りですね。ただ、抵抗レジスタンスのマイナスというのは、存在しない(厳密には負性抵抗ってのがあるが…)ので、複素平面の右半分があれば、どんなインピーダンス値でもプロットできることになります。

【スミスチャート】

Sumith_05

特徴ある図形で、どう読むのか、何を意味しているのか直感的にはわかりにくいですよね。私も、解説本なんかを読んでもなかなか理解できず放置状態でした。しかし・・・

Sumith_06
実はインピーダンス平面と同じことを表しているだけなのです。縦軸/横軸の複素平面だと、値が大きくなったり、 (無限)は紙が足りなくなってプロットできませんね。そこで、工夫して 0~∞ を1枚の紙にプロットできるようにしたものなのです。

(つづく)

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2022年8月 2日 (火)

Bird43 Watt Meterは正確か??

このパワー計には絶対に手を出さない方針だったのですが、あるOMさんよりNano VNA-H4の個人輸入と交換みたいになって1台目を入手、さらにオクで、革ケース、250H/2500Hのエレメント付きで比較的安価(といっても高価ですが)に出品されていたのでつい落札してしまいました。

【Bird43 Watt Meterについて】
Bird_1
Bird_2
Facebookでいろいろ尋ねたところ、なんと発売は1952年で今でも現役で製造されつづけている超ロングセラーということで驚きをかくせません。70年間・・・還暦すぎている私が生まれる前から販売されているって…。

【精度はどうか??】

①縦向きと横向きとで。
Bird_10
Bird43のメーターは縦向き使用/横向き使用(寝かせた状態)の指示が書いてありません。取説にもどちらでもOKとなっているようです。

・同一エレメント250H
・IC-7600 21MHz 100W (RTTY Mode)
・Dummyは3GHzまで使えるプロ用

で測定してみたところ、縦向きのほうが多く測定されました。

②本体の個体差はどうか?

Bird_8

本体Aはシリアルナンバーから新しいタイプ、取手の部分が樹脂製です。本体Bは古いタイプ、取手の部分は本革製、メーターのカタチもフォントも微妙に違います。

・同一エレメント250H
・横置き(寝かせた状態)
・IC-7600 21MHz 100W (RTTY Mode)
・Dummyは3GHzまで使えるプロ用

で比較してみたところ、やはり差が出ました。


泣く子もだまるBird, 落成検査で検査官がぶらさげてくる, などで圧倒的な威厳を持つパワー計ですが、私の感触的にはそんなに良くない・・・というのがホンネです。ただ、レトロ感と存在感満載な測定器なので、これはこれでアリだなぁと考えています。

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