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2017年6月10日 (土)

TL-922 出力を上げるとヒューズが飛ぶ

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TL-922 出力を上げるとヒューズが飛ぶということでお預かりしました。事前にいろいろとメールで指示した内容や状況をお伺いすると、どうも3-500Zの真空度低下と推察されました。

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アイドリング電流が流れすぎる・・・これはまさしくバイアスツェナーダイオードのショートモード不良です。既に、1回交換した形跡があり、2回目となります。7.5V, 10Wのツェナーは入手不可能に近いので、1Wツェナー+トランジスターを用いた電流ブースト回路を組み込みました。

なぜ、ツェナーが飛んだのか、そのプロセスを知らないと交換してもまた飛ぶことになりますので注意です。

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原因のプロセスはこれね。
①タマの真空度低下で
  フラッシュ発生
②バイアスツェナー
  ダイオード破壊
③プレート電流暴走
④ヒューズ溶断

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Before , After ね。最初からフィラメント配線クロスにしてあったけどベタアース化されてませんでした。RFC焼損して交換した形跡もあり。

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これも何度もみた風景のハズ。

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オーナー様が手配してくださった3-500ZG。MACHLETT なんてメーカーは何十年も前にとっくに無くなっており、中国製のを勝手にブランド付したもの。けれど、ワランティやチェックシートが入っており良心的。Eimacより良いハズ。

タマのインストールに当って、10時間程度のフィラメントエージング⇒低プレート電圧でのチェック⇒フルパワーテストをやっています。中国製ですが、悪くは無いです。50W入力で、1kWは余裕で出力され、もう少しドライブを増やすと1.2kW程度まで引っ張れるようです。まぁ電源が持ちませんが。

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コメント

海外で手におえない922をいただき行ってる間に少しずつ調べながら直してます。
整流回路のダイオードが全て劣化し交換が必要ですが無いためにパラ使いで駄目な分を交換しましたが数量足りずで基板を日本に持ち帰り
日本から持参したFL-7000も輸送中に不具合発生
電源ONの保持用抵抗がNGでONにならず回路を回避し直付けしQRVしてると時折パワーダウン
バンドチェンジすると問題無し
次回安定化回路の抵抗を持参し全バンド交換して治ることを祈ります。
日本と違いパーツが中々無いので苦戦中
FT-501も200W出るまで回復したが受信がイマイチ
TS-900Sはトランスが絶縁不良をおこしてしまい関西のトランス屋で製作していただきました。
15kとお安く作っていただき感謝です。
30年前後のものはパーツ交換だけで済まずに苦労しますね
ブログを拝見しながら参考にさせていただいております。
詳しく記載していただき感謝です。

投稿: kazu260 | 2017年6月11日 (日) 20時45分

 こんにちは、米在住の KW4YA/ JA3QHR です。4月に神戸のローカルの手助けで、TRIOの922を入手して、いきなり改善作業にして、現在FBに動作しています。その折、W8JIと貴局のサイトを参考にさせていただきました。ありがとうございます。機械装置制御盤からの、DC24Vのレリー、タイマー等を使用しています。 オーデオ真空管アンプも自作していますので、そのほうも楽しく読ませて頂きました。全段差動アンプには低圧のBトランスが必要ですが、プレート電圧回路に、適当な100V3,4Wのランプを入れると、カソードにある定電流ICの作用で、500Vのものでも流用できます。米のダイナコ ST70を流用して、 いい音しています。 また楽しみにしています。

投稿: Roy | 2017年6月26日 (月) 11時15分

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