FT-901SD 100W改 スパゲティ配線をさぐる
YAESU FT-901SD 100W機に改造したもの。入手したが、パワーが20W程度しか出ないとのことでお預かりしました。
WARC付きでディスプレーがアンバー色、ディマー付きなので、最終モデルですね。YAESUは同一機種でもいろんなバージョンが有って、修理屋泣かせなのはこれまでの経験から・・・。
実際に稼働させ、現在の状況を把握すると・・・。
①パワーは40W~60Wは出ている。
②SSBだとALCはちゃんと振れる。
②の状況から、ドライブは正常に掛かっており、そこまでは問題無いと判断できます。怪しいのは、ファイナル球がボケている、Sg電圧が低い。この2つに絞れます。
推測は当っており、送信時のファイナル6146B Sg電圧を測定すると、160Vと低く、これでは100W出ないです。さて、Sg電圧を低減させる条件を調べると・・・。
①FSK, AM, FMモードの時。
②28MHz帯バンドの時。
この2つで、まずは①の条件において、LSB, USB, CW時になぜ低減されてしまうかチェックから捜査開始。モードスイッチ部は配線がスパゲッティ状態でワケワカメ・・・。1本、1本入念に回路を追ったところ、こちらは問題なしとなりました。
<WARCバンド送信開放>
送信テストをしている時に10/18/24MHzが送信不可になっていることが判明しました。さて?? どこにも資料が無く、配線図とにらめっこしながら調べていくと。。。ダイオードカットとかではなく、バンドスイッチの配線変更が必要だということがわかりました。
左が作業前、右が作業後です。
後から気がついたのですが、FT-101Zも同様なようです。
その他、トラッキング、マーカー発振器周波数調整、カウンター部リファレンス周波数調整などを実施し、完了としました。上から見るとスッキリしているのですが、裏から見ると配線がごちゃごちゃで手ごわかったです。
| 固定リンク
「無線機修理/リストア」カテゴリの記事
- FL-7000 10年ぶりの再修理、メーターランプLED化(2024.10.20)
- 自作に適したファイナル DRI方式 SOT89 ⇒ TO220 変換(2024.04.18)
- FT-1000MP MARKⅤ バックライトLED化(2024.02.22)
- IC-2500 1200MHz PLLアンロック(2023.11.12)
- Collins KWM-2A の修理とTwitterでのプチバズリ(2023.04.30)
コメント