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2017年4月 4日 (火)

FT-221 修理、複雑な回路だった

221_00

YAESU FT-221 古い2mオールモード機です。症状として・・・。

  1.送信不可。
  2.FMスケルチ効かず。
  3.ダイヤル照明切れ。


とのことでお預かりしました。

<送信不可>

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数時間に渡って、ずいぶんあちこち調べたところ、モードスイッチを切り替える際に一瞬だけパワーが出ることを発見。なんのことは無い、モードスイッチの接触不良でした。
理由が分かれば簡単なんだけど、発見するのが大変なんですよね、修理って。


<FMスケルチ効かず>

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当機種はプラグイン式基板になっていて、ピンポイントでの不良部品特定を実施するにはエキステンダーボードが必要です。入手できないので、スケルチに関するトランジスターを交換してみることにしました。
運良く、2つのTrを交換することでスケルチが効くようになりました。


<ダイヤル照明のLED化>

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一度交換してあったのですが、また切れてそのまま浮いた状態になってました。電球の取り付けゴムも無くなっており、考えた結果、アース側をシャーシから取ることとし、タマゴラグを近くのビスで固定し、LEDのマイナス側をそこに接続する方法で対応しました。これも結構めんどうな作業でした。併せて、メーターの電球もLED化を実施。

終わりではなかった。

10分に一回程度PLLがアンロックします。当機種はアンロックすると、メーター照明ランプがチカチカとフラッシュするしくみになっていて、ブチブチ音と共に時々アンロック、元に戻るのくりかえしが発生しました。

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PLL回路をサービスマニュアルどおりに調整しても治りません。PLL回路を眺めると、PUT(Programmable Unijunction Transistor)が使ってあり、その目的も含めて、まる1日考えることに・・・・。PDとか分周の入ったPLL ICを使っていないのでよけいややこしい。

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ようやく気がついたのは、バリキャプの電圧を変えて144MHzから146MHzまでの4バンド分割共振点を調整していること。サービスマニュアルには、ここを受信最大に調整しろとしか書かれていません。このチューニング電圧がPLLユニットにも来ていたということで、これを調整することで難なくロックしました。
(この調整がズレると受信感度低下と共にPLLロックしなくなってしまう)


再調整することで、ようやく安定するようになりました。


<おまけ>

221_06

マイクゲインのとこが2連VRに変更され、TRIOのTS-700と思われるツマミが付いていました。これなにか??? と触ってみるとパワーコントロールになっていました。
詳しい回路は追ってませんが、こんなModsができるのですね。

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