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2017年2月

2017年2月28日 (火)

リニアアンプ自爆スイッチ

Jibakuリニアアンプの自爆スイッチなんて記事を書いてはいないので、なぜこんな検索フレーズが出るのか不明。

オーバーパワーがバレた時、証拠隠滅のために、自爆する機能が付いたリニアアンプが必要だとか??

自ら自爆しないようにね。

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2017年2月26日 (日)

FT-50, FV-50C 修理リストア

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YAESU FT-50,  FV-50Vの修理依頼です。SSBモードにすると音が出なくなるとのこと。

当機は、YAESUがSSB機を発売した黎明期の機種で、ホントウのビンテージ品です。FT-50は本体にVFOを持たずにバンドや周波数変更は、水晶を入れ替えて対応、水晶にVXOを掛けて数kHz動かすといったオトナの無線機です。

FV-50Cは外部VFOではなく、これがなければアマチュアバンドをカバーすることができません。

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ホコリが結構溜まっていたので、まずは清掃から。外観共に、1967年発売という年代物ですが、程度は良好です。

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ファイナルは白黒TV用の水平出力管12B-B14を2本パラレルにしてあります。このタマを使ってあるトランシーバーは初めておめにかかります。プレート電圧が300V程度と低いので、プレートバリコンも受信用のを使ってました。

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さて、本題の修理に取り掛かります。SSBポジションにすると、BFO発振停止してしまいます。発振管のCg電圧がなぜだか+50Vにも・・・こんなことありえないです。
回路を必死で追っていくと、ようやく発見。モードスイッチの接地すべきところのハンダが外れていました。
ガチャガチャ廻しているうちにその振動で疲労破壊したようです。修復し、これでSSBでも受信可能に。

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AF VRを絞り切っても、結構な音が出てきます。VRを廻しきってもゼロΩにならなく、これは接点復活剤でも対応不能でした。そこで、手持ちの物に交換しました。

その他のVRもガリオーム、スイッチ類の接触不良が酷く、対応してなんとか動作するようになりました。

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とりあえず送受信はできるようになったのですがVFOが非常に不安定で、中身を見てみることとしました。シールドもしていないし、スイッチでコイルを切り替えて発振周波数を変更しています。・・・これでは、どうがんばっても安定度を得るのは不可能です

こちらもスイッチの接触不良とダイヤル照明ランプがつかない症状(これはDC動作させるとデフォルトのようですが)を改善しました。トラッキングもやりなおしましたが完全にできませんでした。

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VFO単体のスペクラムも、こんな感じで高調波が多数出ていてよくありません。LPFが入っていないので当然ですが・・・。
この時代のものは、こんなもんということで仕方ないですね。解決するにはDDSモジュールを使って作り変えるぐらいしか方法はなさそうです。

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その他、スピーカーにビビリがあり、交換したかったのですが、同じ形状のものがすぐには見つからず、時間をかけて探すしかなさそうです。

フィルターの切れも甘く、高音のQRMがある音ですが、これもこの時代を満喫する要素と思っていただくしかなさそうです。あと、10W機ですが、40W近く出てきます。パワーだけはガッチリ、YAESUさんの無線機は、こういうのが多いですね。

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2017年2月19日 (日)

FTDX-401 パワーが出ない

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YAESU FTDX-401 パワーが出ない、ヘッドフォンで聴くとハム音が気になるとのことでお預かりしました。

FT-401Dなどと違って、当機種は6KD6 x2 を用い、入力560Wpep となっている元祖ハイパワー機です。当時、これを(正式に)使うには1アマを所持しており落成検査を受ける必要がありました。

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送信系を順に調べていくと、電圧等は正常。なのにドライブがかかりません。原因は、前のFT-901でも交換したYAESU ブランドのキャラメル型マイカコンデンサ、それも絶縁不良ではなく容量ヌケでした。100PF無ければならないのに4.2PFしかありません。この壊れ方は、初めてです。Mixerとドライブ段の結合用に使っているものでした。

これを交換することで200W出るようになりました。念のため、ドライブ段⇒ファイナルの同コンデンサも交換。

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電源用のシリコンダイオードもリード線の腐食が進んでいたので、交換しておきました。YAESUプランドのマイカと、ダイオードは機械的に交換しておくのがベターなようです。


ヘッドフォンで聴くと、確かにハム音があって聞きづらいです。スピーカーで聴いても多少は残っています。原因を考えてみました。

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まず、回路を追うと手持ちの配線図と違います。あれ・・・と思いながら、調べてみるとどうやら FT-400S のAF段と同じのようです。6BM8のSgにパスコンが入っていないのがハム音の原因ではないかとメボシを付けて、回路変更してみました。しかし同じ。
(右がFT-400, 左がFT-DX401)


次に、6BM8のグリッドに入っている結合コンデンサを外してもハム音は出たままです。

結局、原因は・・・

ACを扱うヒーター配線の実装方法(アースリターン)がまずく、ACがプレート電流と混ざってしまっている。

という結論となり、元から固有の特性であって対策は難しいという判断となりました。
オーディオアンプを組み立てた方は、ヒーター配線はツイストした線で行い、シャーシにACを流してはいけないというのが鉄則ですが、それが守られていないということです。

その他、多数のSW接触不良/VRガリ対策、トラッキング調整を実施し完了としました。
(オーナー様の意向により、洗浄は不要とのことでした。汚れもビンテージの味のウチってところでしょうか・・・)

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2017年2月 8日 (水)

FT-901E, FT-101ZSD 修理/整備

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表題の通り、FT-901E と FT-101ZSD の修理/整備依頼がありお預かりましました。まずは、FT-901E から。ヒータースイッチを入れるとヒューズが飛ぶとのこと。オーナー様は、内部をチェックされ、焼損している箇所を写真撮影して同梱いただきました。

FT-901E という機種はデジタル表示ユニット無しの100W機で、901発売当初の少ないロットで製造されたもののようで、ある意味、貴重なのかもしれませんね。

<FT-901E>

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オーナー様が指摘してもらった基板で抵抗が焼損し、取り外されたようです。


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配線図を見ると、ファイナル6146BのCgバイアスに関係しているものです。取り外したままだと、Cg=0Vなので過大電流が流れ、ヒューズが飛ぶということです。これが、焼損する理由/原因もスグにピンと来ました。


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悪名高きYAESUブランドのキャラメル型マイカコンデンサーの絶縁不良。ドライバーの12BY7Aのプレートは約300V印加されており、このコンデンサを通ってバイアス回路に逆流し、抵抗が焼損したというカラクリ。6146Bカットオフ時は -120V となるので、420Vが常時加わっており、キビシイ条件であることは間違いないですが、YAESUの他機種も含め、この形のコンデンサは、ほぼ100%絶縁不良を起こすようです。


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キャリアポイント、キャリアバランス、その他一連を調整、チェック。24時間エージングを実施、問題ないことを確認し、完了としました。


<FT-101ZSD>

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100W化されていません。ある意味、HF機の10Wモデルは珍です^^。

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トラッキングがズレていて送信と受信のピークが合わないとのこと。確かにズレており、再調整します。
その他、多数のVR, スイッチ類に接触不良があり、接点復活剤、接点洗浄を実施し、なんとかまともに動作するようになりました。


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エージングしていると、VFOが数百Hzズレ、また元に戻るという症状(QRH)を確認しました。まずはVFOのメカに注油したり、VFO供給電圧変動などを調べましたが問題ありません。

VFO内部となると少しやっかいです。


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そうこうしているうちに、RITを入れるとこの妙なQRHは無くなることを発見。RITを使わない時のバリキャプ電圧が不安定であることを突き止めました。(これを特定するに3日を費やしてしまった・・・)
RITゼロ点調整用の半固定VR接触不良と、RITスイッチ自体の接触不良が原因でした。


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マーカーの発振周波数も結構ズレがあり、その他一連の調整を実施し24時間エージングを行い問題ないことを確認、完了としました。

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