FT-1000 意味不明な改造
FT-1000、以前に同一機種を修理したオーナー様からの依頼。再修理ではありません。SSBでパワーが出ないとのことで、到着後、当方で調べると・・・。
・マイクゲインVRが全く効かない。左に回しきった位置でも変調は乗る。
・USBモードにすると送信がAM電波が出てくる。
・DRIVE VRでSSBの出力が変化する
(このVRはAM, CWのみ働くのが正常)
・受信系は正常
おっかしいなぁ、こんなことありえないハズなんだがなぁ・・・
ということで中を見ると・・・写真の通り、内部配線をぶった切ってあったり、追加で部品を付けてあったり、基板の部品も弄ってあったり、酷いことになってました。
オーナ様に状況を伺うと下記のストーリー。
①オーナー様が所持していたFT-1000が壊れた。
②オーナー様は代替機として「ハム交換室」で当リグを見つけて入手。
③①の壊れたFT-1000を当方へ修理依頼
④当方が修理完了して返却
⑤当リグは、CWでパワーが出るのを確認しただけで押入れで保管
⑥オーナー様のローカル局が200Wで開局するので、当リグを引張り出してテスト
するとSSBでまとに出力しない。
⑦当方へ修理依頼。
オーナー様はデタラメな改造を施したFT-1000をハム交換室で掴まされたということです。過去のことなので、入手先の方との連絡も取れないと・・・。何か意図があって改造したのだが、訳がわからなくなってハム交換室で正常動作機として放出したのでしょう、悪質です。
さすがに、これだけ訳がわからない改造をしてあると当方も元に戻す自信が無かったので、お断りしようかとしたのですが、オーナー様から復活させるべく強い要望が有ったので、取り組んでみることにしました。
細かい膨大なジャングルのような配線図を眺めながら必死して回路を追いました。最初の写真以外にもあちこち改造した跡が・・・。
もう、どこを修正したか忘れました。調整もぐちゃぐちゃに弄ってあり、再調整もかなりの時間を費やしました。
けれど、なんとか元に戻りました。
オークション、ハム交換室で中古を入手した場合、ちゃんと機能するか説明通りかを到着したらすぐにチェックしてください。改造した機種は、メーカーサービス受付期間内であっても、修理してくれず、つっぱねられますので。
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