2016年ALL JAコンテスト
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TRIO TS-700S 144MHzオールモード機、スケルチが効かなくセンターメーターも動作しないとのことでお預かりしました。
FM IFユニットの2SC460交換です。交換するも、まだ不安定なため、周辺トランジスターも結局全数交換、電解コンデンサーのリークもあり、ようやくスケルチが効くようになりました。
センターメーターも再調整で動作するようになりました。
ちなみにオーナー様はサービスマニュアルをダウンロードして同梱していただいたのですが、トランジスターの番号が異なっており、回路を追うのに少し苦労しました。どうやら、FMナロー対策が施してあり、回路定数を変更したようです。
他をチェックしていたところ、デジタル表示の周波数ズレが結構あることに気が付きました。
まずは、SSBキャリアポイントの再調整。
144MHz/145MHz局発水晶の発振周波数調整。
周波数カウンター基準水晶の再調整。
ワンクリスタル制御じゃないため、これらを全て追い込んでやらないときっちりと周波数は合いません。
古い無線機ですが、オーナー様は大変綺麗にお使いでした。ですが、掃除しにくい所にホコリが溜まっていたので、ツマミ類を外して洗浄です。
受信性能は「鬼感度」です。今の無線機と比較すると感度過剰というか・・・。ただし、その分、近接に強力局がいる場合の抑圧を受けてしまうようですが。
でも、都会で無い場合まだまだ使えそうな気がします。
その他、この系統で良くあるVFOの発振不良などもチェックしたのですが、問題なさそうなので完了としました。
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新顔の患者さんです。YAESU FT-980 1983年発売、299,000円、この当時としては最高級機ですね。かなり凝った作りをしています。
電源を入れたところ、発煙して電源が落ちたとのことでお預かりしました。
YAESUで発煙、はい、これはタンタルコンデンサーが劣化し、ショートモード故障したに間違いありません。調べていきます。
FT-707であった発煙故障を思い出して、PAユニットを調査。メンテナンス性は、良いです、この機種。
メモリーバックアップ用乾電池が液漏れし、かつ破損していたので交換です。
その他、リファレンス周波数調整、IF回路同調の調整など一通りの再調整と動作チェック、洗浄をして完了としました。
<この機種FT-980について>
フロントエンド部のゼネカバ受信とハムバンドが独立した設計になっている大変凝った回路構成となっています。このようにすると、強力なコマーシャル放送電波をハムバンド帯でカットできるので、混変調特性は有利ですね。ただし、回路が複雑になって故障原因は増えますが。 (今回の接触不良を起こしていたリレーは、ハムバンドとゼネカバを切り替えるリレーでした)
また、リファレンス発振用水晶は、右の写真の通り、ポジスターで簡易OCXOを構成して安定化を図っていました。
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たまには、修理記事じゃなくて、無線運用の記事も・・・ってことで、VK0EK(Heard Is.)、FT4JA(Juan de Nova Is.)DX Pedition迎撃最終結果です。
<VK0EK>
・40m Bandは取りそこねたものの、他はできたので十分な成果。特に160mが出来たので、端っこクラブのメンツを保つことができた。
・苦労したのは80mと160m。
・80m:午前0時からずっとワッチして信号が上昇する瞬間を狙っていたがなかなかできず、夜中の3時に一瞬上がった時にようやく取ってくれた。早朝のグレイラインパスを狙えば良いのだが、競争が激しくて出来ないと考えた作戦。
・160m:ペディション終了間近のラストチャンスであった4月10日の早朝5時25分にようやくできた。向こう側のSS(日没)が良いと聞いてワッチしていたものの、当方のアンテナでは殆ど聞こえず。六甲山頂、三重の海岸沿いの局は良く聞こえているとTwitterで報告あったのだけどこっちでは断片的にしか聞こえない。諦めていたけど、たまたま早起きできた4月10日の朝はコンデションが、これまでになく良く、PeakでRST=579と良好だったためワンコールでGet。
・VK0EKの160mは鬼耳、聞こえれば取ってくれる感じ。向こうの4SQ威力かも。VK(オーストラリア)の最大出力は400Wなので、このせいもあるのだろうけど。
<FT4JA>
・どういうわけか、開始直後は東日本で良く聞こえるのに、西日本は聞こえないという、地域差があるコンデションだった。後半は西日本も多くの局ができたようだけど、あまり真剣にワッチしていなかった。
・40m、そして160mでも信号は聞いたけど、当方の設備ではとうてい太刀打ちできるようなもんじゃなかった。ちなみに160mで少しの時間聞こえた信号はVK0EKより強かった。
・向こうのOPはPhoneが得意のようで、10mのパイル捌きはダンゴになって呼んでいる中から確実に拾っていたのが印象的。
・結果的には15mと10mのみの交信になったが、これで満足。
<当方の設備>
・160/80m 給電点18mSLOPER(160mはトラップが入った短縮で非力)
・40m INV 給電点12m程度
・30/17/12m トライバンドのGP(給電点9m程度)
・20/15/10m TA-33 給電点18m
・IC-760PRO + TL-922 (500W)
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ICOM IC-729とその純正ATU AT-160がくっついたものの修理依頼です。送受がおかしく、50MHz帯も5W程度しか出ないとのことでお預かりしました。
代替品が無いので、リレーを取り外して接点の洗浄。確かに接触抵抗が上昇していました。
これで、バッチリ50MHz 12W出力が出るようになりました。IC-726/729で50MHz出力のみが不安定な時は、これが不良となっているのは間違いなさそうです。
その他、リファレンス周波数、キャリアポイントもズレており再調整を実施。
<AT-160が動作しない>
最後にAT-160を接続して、チューニングが取れるかをチェック。ここに来てチューニングが取れません。オーナー様は気がついていなかったようです。
ずいぶんと調べたのですが、本体からのバンドデーターで切り替えリレーは動作するものの、バリコンを回すモーターが無反応です。バリコンの角度を検出するポテンショメーターらしき物も付いており、サーボ機構となっているのはわかるのですが、サービスマニュアルや配線図も見つからず、この分野はテリトリー外(?)なので、不本意ながら修理は見送らせていただきました。
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