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2015年6月

2015年6月30日 (火)

やっと北米オープン

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今年のマルチホップEsは、何故だか非常に悪く、今朝ようやく北米とのまともなオープンが有った。9局をログイン、しかしそのうちの6局がミシガン州の局だった。

上記クラスターにUPしてくれたK8JHのQRZ.COMにはHRD Logがリンクされていてリアルタイムでログが見えるようになっている。そこを見ると・・・・。

K8jh

なんと!!  JAは私しかログインされていない!!

こちら奈良とミシガン州の狭い範囲がスポットオープンしたものと思われる。ワンエリア各局もたくさんQSOしていたがQSOの相手は全く聞こえず、逆にこちらのQSOも聞こえなかったのでしょうね。

やっぱり6mはマジックバンドで、クラスターに上がったから出来るとは限らないし、上がらなくとも出来る可能性もあるってことのようです。

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2015年6月24日 (水)

IC-71 AFで発振する

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アイコム IC-71 音量VRを上げると、ピィーと発振して使えないとのことでお預かりしました。

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40年以上経つのに、新品に近いような美品。内部にホコリ一つなく、錆も全くなく光ってます。これほど、キレイなものを見るのは初めてです。

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ずいぶんと悩んだのですが、AFボリュームにガリがあり、接点復活剤で修復すると嘘のように、AF発振は止まりました。この件は、オーナー様がネットで探してくれ、同封いただいた資料にも書いてありました。
高出力の変調器と共用しているため、AFゲインが非常に高く、接触不良となると発振するようです。

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同梱いただいた純正のマイク。ゴムブッシュが経年変化で溶けてベタベタになっています。この部分を取り除いてビニールテープで修復しておきました。ここは40年の月日には、勝てなかったようです。

その他、変調のテスト、送信系再調整で問題無かったため、完了としました。

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2015年6月20日 (土)

クラニシ ロケーション・アナライザLA-300 修理

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クラニシ ロケーション・アナライザLA-300という測定器の修理依頼。電源が入らないとのこと。初めて見るもので、内部がどのような回路になっているか、全くわからず、配線図も見つからないので修理できないかもしれないことを承知いただいた上でお預かりしました。

ちなみに、アマチュア無線で使っているのではなく、ある仕事で使用されているプロの方からです。

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まず、分解、目視で気がついたのは、電池の液モレです。これでは電源が供給されません。仕事で使ってらっしゃるのでフォルダーごと、交換しようと探したのですが、微妙にネジ止め穴が異なり、洗浄・ハンダによる導通で対応しました。

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動作するようになったものの、不安定。原因は、各種スイッチの接触不良。中を開けると写真のように、手作り感満載で、うまく分解することができず、隙間からなんとか接点復活材を入れ、スイッチ類は接触不良が無くなりました。

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最終動作チェック。この測定器は「高感度な周波数カウンター+RFレベルメーター」ということのようですね。入力にディップメーターを近づけるだけで、カウンターと信号レベルを見ることができます。

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2015年6月18日 (木)

IC-375D 出力出ない

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アイコム IC-375D 430MHz 50W機。一度、調整でお預かりしたものですが、今度はパワーが出なくなったとのことでお預かりしました。

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調べたところ、ドライバーに使ってあるパワーモジュールが不良で、ここで信号が途絶えています。このパワーモジュール、純正はアイコムがどこかにOEMで作らせたSC-1016というものが使われているのですが、三菱のM57716に交換されていました。2度目の故障ということです。
ピン配列が異なるため、足をクロスする必要があります。

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M57716も入手が困難で、販売しているところを見つけることができず、苦肉の策として、このモジュールをパスして直接、ファイナルに入れるという荒業を実施。出力は、1W強しかでませんが、これで一旦返却することとしました。

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残る方法は、臓器移植しかありません。数日後、オーナー様がドナーである不動のTR-9500をオークションで落札され再送付いただきました。

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TR-9500は、SSB/CWが動作せず、FMは動作するという持病をお持ちで、臓器移植に関して抵抗があったのですが、倫理委員会の審議も通り、承認がとれたので、心を鬼にして、臓器摘出手術の実施です。

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ドナーから取り出した、臓器M57716です。

移植手術は無事成功し、TOPの写真通りIC-575Dは元気を取り戻しました。術後の経過も良好で、拒絶反応も無く、退院は間近です。

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2015年6月14日 (日)

FT-101ZD Sメータがランダム

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YAESU FT-101ZD Sメーターが信号を受信しなくともランダムに振れて、まともに受信できない・・・という症状でお預かりしました。

汚れが酷かったので、まずはクリーニングから。

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ツマミ類も洗浄です。洗浄液をかけると、黒い汁が出てきました。


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AGCをOFFにすると、とりあえずは受信できるので、AGC回路を疑い、Sメーター駆動回路、AGC検出回路のトランジスター,FETを交換するも症状に変化はありません
ちょっと手強い・・・。

(答えも同時に記載していますが・・・)
101z_07AGC OFFの状態であってもAF VRを上げると、ガサガサゴソゴソ音が聞こえています。ということは、AGC回路ではないと判断。IF出力をスペアナで見てみると、写真の通りランダムなノイズがあって、コイツがAGCを動作させているということが判明しました。まず、疑ったのがIF AMPのデュアルゲードMOS FET ・・・ 交換してみたけど症状は同じ。

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結局、ガサゴソノイズを発生していた犯人は、その前のミキサー (2SK19 x2、WIDTHコントロール用) で、2SK192Aに交換することでバッチリ治りました。

その他、リファレンス周波数、キャリアポイント、キャリアバランス、カウンター基準周波数などを再調整し、完了といたしました。

FT-101ZDもYAESUさんお得意の、シリアルナンバーによって前期型、中期型、後期型があり、このモデルはWARCバンドや, AMモード, APFが付いていないので初期型のようです。

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2015年6月 8日 (月)

AOR AR3030 周波数ズレる

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AOR AR3030受信機、周波数が200Hzほどズレているので再調整して欲しいとのことでお預かりしました。このメーカーも、古い機種はサポートしない方針なのですね。

初めての機種ですが、周波数のズレならリファレンス発振がズレて調整だけ、楽勝と思っていたのですが・・・。 悩みまくる結果となりました。

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リファレンスはおなじみ、12.8MHzのTCXOが使ってあります。

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周波数を測定したみたところ、ほとんどズレはありません。ここから悩みが始まりました・・・。
とりあえず、10Hz単位まできっちりと調整。しかし、どの周波数でもSSB受信時に200Hzほどのズレがあります。

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回路プロックから、周波数関係を実測し、当てはめてみました。1st LocalにLSB, USBで確かに200Hz程度のズレがあります。しかし・・・CW/AMではドンピシャ。
1st LocalはDDS+PLLで形成されており、調整する所はありません。12.8MHzのリファレンスを使っているので。

はてさて????。。。悩みまくり。

これは、もうデジタル回路、すなわちソフトウェア系がおかしいとしか考えられず、修理不能としようかと考えた矢先・・・。下記の文章を見つけました。

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ダメもとでやってみたところ・・・ウソのようにズレは完治し、周波数表示は完全に一致しました。これを最初にやれば、数分で修理完了だったのですが、特定まで6時間以上費やしてしまいました。思わぬ穴が隠れていました。

まぁ「アナログ面で動作は間違いない、これはデジタル系だ」と目星を付けた自分を褒めてやることとします。

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2015年6月 4日 (木)

IC-729 受信音がおかしい

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アイコム IC-729 このモデルは初顔です。IC-726の後継機でHF+50MHzが付いた機種ですね。症状は「SSB, CW共にまともな音にならない」とのことでお預かりしました。

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動作させてみると、キャリアポイントがずれており、確かにまともな音になりません。写真のトリマーに付いている塗装がハゲでいるので、触った形跡があります。周波数カウンターで見ると大幅にズレており、再調整しました。
とりあえず、これで受信音はまともに。

総合テストを実施している時に1.9MHzでパワーが出ない不具合を発見しました。ファイナルのコレクター電流が流れているのに・・・。

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ふと気づくと、配線の噛み込みがあり、断線していることを発見。この線は、1.9MHz帯LPFのリレーのコントロール用で、これが原因であることは間違いありません。接続し熱収縮チュープで補修。

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しかし・・・ダメです。1.9MHzはパワーが出ません。そこで、リレー側を確認するため、ファイナルボックスを分解です。これは結構大変な作業。
外部電源を供給してリレーを動作させると正常です。ということは、リレードライブ回路

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リレードライブは、M54562Pが使われていました。1.9MHz時のみ、駆動電圧が出て来ないのでこのICが破損していることは確実です。
ちなみに、このIC、IC-4KLに使われていたもので手持ちがありました。

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交換することで、リレーが動作するようになり、TOPの写真の通り1.9MHzで100Wが出るようになりました。ICが壊れた原因は、噛み込みにより、リレー駆動電圧がショートし、過大な電流が流れたことのようです。

最終テストを実施したところ、CWモードで少しPBTが効きにくい症状が残りましたが、原因究明に至りませんでした。PBTを構成しているセラミックフィルターの特性が変わってしまっているような気もします。実用上、問題とならないので、これで完了としました。

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