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2015年4月

2015年4月27日 (月)

2015 ALL JAコンテスト

Allja

今年も参加しました。ALL JAコンテストの結果です。

睡眠時間2時間程度、じーさんのメシの支度とか家事せんとあかん身分なので完全フルじゃないけど老体に鞭打ってガンバリました。参加部門はいつもの C50H 、コンデションの移り変わりは下記の通り。

・21:00開始~深夜にかけてGWが全く伸びず。ワンエリアが遠い。
・その傾向は、早朝も同じ。今回のコンテストは低得点レベルの争い
 になるんじゃと・・・。
・そんな中でも福島県移動の局からコール。7エリアから
唯一GWで
 飛ばしてくる局。さすがだ。(東白川郡?)
・昼ごろになってGWがずいぶんと伸びてきた。
・夕方、南南東方向でスキャッター発生。九州のマルチゲット。
・しかし、ウチの9eleは地上高が高すぎでスキャッターは苦手。
・結局、福岡、鹿児島、宮城のみ。
・スキャッターと共に沖縄がEsでオープン。2局と交信。
・夕方~終了(21:00)にかけてGWが良く伸びた。
・ワンエリアで最後まで残った栃木県からなんとQRP 5Wで
 コールされQSO成立。


今回の50MHzはスキャッターをうまく活用できかによって、優劣が決まったような気がします。QSOしていただいた各局、ありがとうございました。

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2015年4月21日 (火)

昭和34年製 五球スーパー

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昭和34年製、パナソニックEA-685 というMT管式五球スーパー。これは、修理依頼じゃなくて、頂いたもの。細かいところは、ラジオ専用サイトがたくさんあるので省略として、写真のみ中心に。 

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ボロボロになっていた線材、主要なコンデンサ交換、ダイヤル糸の張替えが修復箇所でした。50年前の機器にそのまま電源入れるのは、恐いので、スライダックで、ぼちぼち電圧を上昇・・・。案の定、50V程度で煙が出てきました。その原因を追求すると、バンド切り替えスイッチの絶縁不良でした。+B電圧が加わっており、リークが原因。その部分をパスするよう回路変更で対応しました。

古いラジオの修理もやっています。

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2015年4月18日 (土)

FT-102 楽勝と思いきや。。。

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YAESU FT-102 ・・・ いったい何台目の修理になるんだろう?  やはり3気筒エンジンのパワーに魅せられて購入した方が、それだれ多いってことなんだろうね。

別の無線機を近くで送信してしまい受信できなくなったとのことでお預かりしました。

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この機種の持病である、送受切り替えリレーは交換してありました。このリレーは、聞いたことが無いメーカー(中国製)です。
しかし、この交換してあることが後々、私のアタマを悩ませた要因であったこと、先に申し上げておきます。


102_21

回路を順に当っていくと、リレーは確かにOK。RF基板のANT入力に適当なワイヤーを接続するとガツンと受信します。・・・ってことは。
はい、ヒューズランプが切れていました。受信時に、他の無線機からの送信出力がつっこまれたのは間違いないようです。


交換することで、受信が元に戻り、これは楽勝だと肩を降ろしたのもつかのま。送信テストを行ったところ、全く出力が出てきません。正確には、IPは流れるのにPLATE VC, LOAD VCを回してもデップ点が無いのです。

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ディップメータの登場です。でも、全くバンドに相応したデップ点が見つかりません。おかしいなぁ・・・
ロードVC OK,  プレートVC OK,  チョークコイルOK・・・数時間、悩みまくり。。。。

ふと、アタマをよぎったのは最初のリレーを交換してあったこと。それも、基板を外した形跡あり。だったら・・・。

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配線図を見ながら、バントスイッチの位置と、ファイナルタンクコイルの切り替えスイッチの位置を確認すると・・・でたらめ

パネル面で7MHzなのにタンクコイル切り替えスイッチは28MHzになっていた。

そりゃ、デイップメーターでディップが出ないバスだわ。要するに、リレー交換のために、バント切り替えスイッチの軸を外したため、連動する位置を間違って固定してあったということです。上記、右側の写真の6角レンチで締め付ける位置ね。

正常位置へ回転させ、固定したものの、何か変な力が加わったようで、ドライブ段の切り替えスイッチが接触不良を起こすことがあるようで、修復を試みましたが完全にはできていないことがあるようで、これはもうどうすることもできません。

私はリレーを交換するとき、基板は取り外さず隙間から実施するテクニックで、これまでやってますので、こういう間違いは起こさないです。
このBLOGを見て修理を試み、よけいに悪化されたり修復不能となっても、当方は一切責任を持てませんので、良くご理解願います。分解するにしても、相応のノウハウやテクニックが必要なことも含めて。

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2015年4月15日 (水)

IC-750 PLLアンロック

750_00

初代 IC-750 IC-750Aは数台修理実績ありますが、この機種は初めてです。ほとんど同一回路ですが、微妙に異なる所があり、IC-750Aは改良されているようです。
症状は、10kHz間隔で、受信はしたりしなかったり、そしてその受信音がブツブツとなって、まともな音にならないというものです。

750_01

まず、10kHz間隔でNGなので、PLLのサブループ VCOアンロックを疑いました。スペアナで見ると、ロックせず非常に不安定。再調整したところ、この部分は正常になりました。
(実は間違い)

しかし、4つあるPLLメインループのうち、2つがロックしません。トリマーを回すと非常に不安定。これは、良くあるトリマーの不良だと判断。(コレも間違い)

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鉄のケースを開けて、トリマーを全て交換・・・。だけど、多少は良くなったものの、まだロックせず。うーん、ここじゃない、これは別の所に故障が隠れている!

VCO回路のFETのドレイン電圧を測定してみると5.1Vあるべきなのだが、3.5Vとやけに低い。ということはどこかで過大な電流が流れているか、もともとの電圧が低いと判断。

必死で回路を追う・・・。そして、電圧をチェック。

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なんと、なんのことはない3端子レギュレータのハンダ不良でした。ハンダ不良だったら、電源がSTOPしてVCO発振が完全停止して、全く受信しない症状になるハズなのに・・・なんで?  回路図を見ると、3端子レギュレータに抵抗で橋渡ししているじゃありませんか!

3端子が不良となっても、その橋渡し抵抗を通じて低い電圧で回路に電源が供給されるアイコムさん、こんな設計、レッドカードでっせ。

このハンダ不良を修復したところ、サブループもメインループもVCOは元気に発振を始めました。でも、バリキャプに加わる電圧も変化するため、全ての調整をやり直し必要というメンドウが待っていました

遠回りをしてしまいましたが、これで正常になりました。メモリーバックアップ電池も3.2Vと大丈夫。その他をチェック、エージングして完了としました。

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2015年4月11日 (土)

430MHz 50W リニア

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ノースマン M-430 という430MHz 50Wリニアアンプの修理依頼。ポンと音を立てて、動作しなくなったとのこと・・・。聞きなれないメーカーでネット検索しても、殆ど情報が出てきません。モノバンドのリニアアンプだからなんとかできるわ・・・と軽い気持ちでお預かりしました。

まず、中を開けて目視チェックすると・・・。

M430_01

M430_02

プリアンプの切り替えリレーが、飴のように溶けています。そして、そのリレードライブ用のトランジスタが見事に真っ二つに破壊
当初は、リレー接点の接触不良⇒発熱⇒溶けた・・・ ⇒リレーコイルがショート⇒ドライブTrが破損だと推察したのですが、そうではありませんでした。
リレー交換とトランジスタ交換のため、基板を外してみると・・・。

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M430_03

PINダイオードのハンダ不良を発見。このハンダ不良が、どーしてリレーを溶かすようなことにつながるかを考えてみたところ・・・。

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配線図が無いので、基板パターンから全体像の絵を書いてみました。ハンダ不良だったのはPIN D2です。リレーを溶かしたプロセスは下記のように推理しました。

・マイクロストリップラインで1/4λgに相当する所を送信時に
 PINダイオードでONさせ接地させるべきところをPINダイオードの
 ハンダ不良で浮いていた。
(当初は接触のみで導通していた)
・ここにはリレーのコモン接点が接続されている。
・PINダイオードが浮いた状態で送信すると、1/4λgラインの先端部は
 非常に高電圧となる。(アンテナの先端が高電圧になるのと同じ)
・その発生した430MHzという高い周波数の高電圧により、リレーの
 絶縁に使われているプラスチックが誘電損失によって発熱、溶けた。
・同時にリレーコイルにも高電圧誘起され、リレーコイルの逆起電力
 吸収用ダイオードがショート。
・ダイオードがショートしたことによって、駆動用トランジスタに
 過大な電流が流れ、破損に至った。

M430_05

リレーの逆起電力吸収用ダイオードは、案の定、割れてショート。これは、もう少し大きい逆耐電圧のものに交換しておきました。


そもそも、汎用リレーを430MHzで使用するというのが間違っており、リレーを交換してテストすると、入力に10W入れ、スルーするだけで7Wに落ちるという大きなロスがあります。アマチュアユース、コスト面で仕方なかったのだとは思いますが。

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2015年4月 3日 (金)

FT-901DM 休眠からの目覚め

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YAESU FT-901DM FT-101Zの上位モデルで高級機ですね。この機種の修理は初めてとなります。長い間保管してあって、電源スイッチすら恐ろしくて入れることができない、なんとか復活させて欲しいとの事でお預かりしました。

こちらへやってきて、とりあえずは目視チェック、電源を恐る恐る入れてみたところ煙モクモクやバーンってことは無かったのですが、スイッチ類が押すと元に戻らなくなる、ほとんど全て接触不良の嵐。そして、VR類も全てガリオームで言うことを聞いてくれません。

接点のクリーニングとエージングを実施したところ、なんとか動作するようになりました。やはり、使ってやらなければダメですね。
901_03動作チェックしていたところ・・・
10MHzバンドでダイヤルを回しても周波数が変化しません。9.7MHzと下の方で止まったまま。受信もしていない模様。

901_04

回路を調べたところ、この機種はTS-820と同じく、アナログVFOで局発のPLLをロックさせる方式を取っていました。
10MHzを得るための水晶発振はOK, ではVCOユニットか・・っことで、スペアナで診てみると発振はしています。しかし、VCO電圧が低くフリーランの状態になっていました。
発振してるのに、なぜ、ここだけロックしない????

局発出力のレベルを診ると、このバンドのみ極端に小さいことがわかりました。

901_08

発振しているのに出力が出てこない・・・これは、スイッチングダイオードがONしていないのでは??? と目星をつけました。

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蝋の海を発掘。事前に対潜哨戒機(P3C)を飛ばし、ソノブイ投下と十分な索敵および、これまでの知識・経験を全て考察して行った結果、蝋の海から敵潜水艦をピンポイントで発見することができました。
なんと、ダイオードが割れていました。なぜ、蝋の海に使っているダイオードが割れたのかは分かりません。

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ダイオードを交換、無事動作することを確認後、また蝋の海に戻してやりました。

その他、カウンターリファレンス周波数、マーカー発振器、キャリアポイントなどがズレており再調整し完了としました。

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