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2014年10月24日 (金)

FT-290 Sメーター振りきれ

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YAESU FT-290 Sメーターが振りきれて受信も送信もできないとのことでお預かりしました。修理経験がある機種で、チップ部品は使っていないものの、びっしりと部品が詰まった高密度実装されており、かなり手こずりました。

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照明拡大鏡の登場です。ローガンが進んだワタシには、このレベルでも拡大鏡を使わなければ修理できなくなってしまいました。基板のパターン面には何も書いていないので、部品面にある部品がパターン面のどこに半田してあるのかを見つけるに大変苦労します。

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Sメータが振り切り、受信できない原因、まずはIF回路のAGC電圧を診ると、マイナス6.8V。IFアンプがカットオフとなり、受信できないハズです。では、AGC回路に不具合があると見当を付け、送受切り替え用の石 (右下の2つ) を交換してみたけど、問題無し。

では、AGCアンプ のQ1014を外してみたところ、受信ができるようになりました。(ただしAGCがかからないため、ちょっと大きな入力を入れると歪む) この石自体を交換しても症状は変わらず・・・

外した状態で、ベース・エミッタ間の電圧を測定すると2V程度あり、何もしない状態でこのトランジスタがONの状態であることが判明しました。 (エミッターにマイナス6.8Vを供給してあるので、ONだとコレクター側も、その電圧となる)

そこで目星を付けたのがベースに入っているダイオードとコンデンサ。結局、両方が劣化 (ダイオードは逆方向抵抗が低下、コンデンサは絶縁抵抗が低下) しており交換することで正常となりました。

その他、メモリーバックアップ電池の電圧チェック等、ひと通りの点検を実施し問題ないことを確認して完了としました。

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コメント

手持ちの【FT-290】が全く同じ症状でを起していました。マサカ送受信切替部だとは思いもしませんでしたが、他の【FT-690】も同じ症状を抱えておりますので傾向的なのかもしれませんね。

投稿: uriuri4649 | 2014年11月26日 (水) 22時04分

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