修理できなかったもの・・・
<八重洲 FT-736>
1200MHzの送受信において、何か受信はしているが音にならないという症状でお預かりしたものです。1200MHzユニットの局発信号のスペクトラムを見ると、ふらふら動いて安定していません。これじゃ、まともな送受信はできない。
回路を追うと、PLL回路におけるVCOが不良である公算が高いのですが、写真の通りモジュール化してあり、配線図もブラックボックス化・・・ これでは手が出ません。
VCOを自作するっていう手法もありますが、性能保証できないし、修理不能と致しました。
<ミズホ MX-7S>
まず、大切なことですが、宅配便で送付され、開梱すると、ご覧の通り専用マイクが破壊されていました。輸送途中で投げられたものと推察できます。
送付の際、梱包は緩衝材を十分に入れて厳重にお願いします。
エポキシ樹脂系接着剤で修復を試み、ここまではなんとかできました。
受信しない件は、復調用のリングダイオードの1本不良で、触れると完全に割れてしまいました。これは輸送トラブルからではないと思われます。
受信ができるようになったものの、送信が10mW程度しかでません。QRPpp 機になってしまってます。ミキサー段から調べたのですが、部品が非常に立て込んだ状態なので、不良箇所を限定することができず、オーナー様の了解を得て断念しました。
かたっぱしから、部品交換していくという手法もあるのですが、非常に高密度な配線がしてあり、2次被害が及ぶおそれがあったからです。
(これは、完全修理ができなく、一部修理で終わったということになりますが・・・)
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コメント
こんにちは
いつも興味深く修理記事拝見しています。
MX7に関してですが、私の場合送受切り替えダイオードD8がオープン状態になり同様な症状が出た事があります。最もこのときはファイナルTR Q4のコレクタでは強レベルの信号が確認出来ました。
投稿: toyama | 2014年8月27日 (水) 16時32分
そのあたりは、全てチェック済みです。Mixer SN16913Pあたりらしいのですが、1枚基板のため信号をトレースするのが困難で断念しました。
投稿: JF3DRI | 2014年8月27日 (水) 17時02分