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2014年5月20日 (火)

FT-690mK2 送受信不良

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YAESU FT-690mK2 長期間使わなかったためか、周波数のずれ、パワーが出ないなどの症状があるとのことでお預かりしました。非常にきれいな個体で、ソフトケースも所持され、大切にお使いになっていたようです。
この無線機からチップ部品を使ったタイプになるので、修理できるかできないか微妙なところとなります。


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チェックしたところ、受信はしているものの、キャリアポイントの大幅ズレ、出力が0.1Wぐらいしか出ない。そして、その出力をスペアナで見ると・・・たくさんのお子様をお連れになった、とんでもない信号となっていました。(約9kHz間隔で)


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心臓部であるVCOの波形を見てみると、全く同じスプリアスを含んだものとなっています。VCOのトリマーを回すとスプリアスが変化し非常に不安定です。とりあえず、トリマーを交換することとしました。





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かなり苦労して取り外したトリマー。しかし、小さい形状で代替品がありません。そこで、足を伸ばして代用品を取り付けました。

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交換、調整した結果、近接スプリアス発射はなくなりました。あと、パワーが出ないのはドライバー段の大幅調整ズレが原因。その他キャリアポイントの調整、基準周波数調整で、ひと通り動作するようになりました。


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修理はできましたが、懸念されることもあります。VCO内のトリマーを外した時に撮影した写真ですが、基板パターンが腐食しているようにも見えます。この部分は、樹脂モールドで固めてあり、その中に電解コンデンサがありますが、どうすることもできないのです。もし、これが電解コンデンサの液漏れだとすると、年月が経つうちに動作しなくなる可能性があります。

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