DRAKE SPR-4受信機 修理
内部もホコリが無く、綺麗です。サービスマニュアルをダウンロードして回路構成を調べたところ、水晶発振器+PTO (VFO) により、プリミックスされた第一局発をミキシングして5.6MHz台の1st IFに変換し、更に2nd IF である50kHzに変換する回路となっています。
RF同調回路は、スラグチューンを使ってあり、ちゃんとチューニングを取らなければ殆ど受信できない程、狭帯域です。
このツェナーダイオードがモード切り替えのロータリースイッチウェハーと連動した基板に付いており、これの交換は非常に苦労しました。メンテナンス性は良くないですね。
交換することで、-5Vが得られ、RF GAINが効くようになりました。
次はAFアンプのガサゴソ音。AF入力を接地しても治りません。AFアンプ自体から発生していることが判明。上記、配線図の緑で囲んだ部分ですが、海外製のトランジスタを使っており、入手困難なため、オーナー様と相談の上、このAFアンプ部をごっそり交換してしまうことにしました。秋月電子で売っているキットです。
取り外したオリジナルのAF基板と組み立てたアンプキット。それと組み込んだ様子です。そのまま簡単に置き換えで済んだ訳では無く、アース位置の変更 (ハム音が出た) やレベル調整などのチューニングが必要でした。
ダイヤル機構のガタツキについても、分解/清掃/注油することでスムーズに回るようになり、全体のトラッキング調整を実施し、完了としました。やわらかい音で鳴っています。
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コメント
きれいな個体ですね。
これよりも前に発売されたR4シリーズのロータリーSWはよく見るタイプのものですが、あまり品質のいいものを使っていなくて接触不良になることが多いです。当時のドレークでは、多段ロータリーSWのウエファーを一枚ずつパーツとして登録し、販売していました。
投稿: jf3lop | 2014年3月16日 (日) 07時41分
ドレーク自体、独特な感じですね。
回路的には、複雑ではありませんが触り応えのある受信機でした。
投稿: JF3DRI | 2014年3月18日 (火) 18時12分