イタリア製リニアアンプHLA300V plus再々修理
以前に修理したRM Italy社の半導体リニアアンプの修理です。再々修理というのは、私が修理した後、また壊れてオーナー様が本国へ送付して修理してもらい、また同じ症状との事で、3回目の修理となるからです。
(送料が大変高くつくからとのことでHELP・・・)
中を開けると、MS1051が全て交換してある。ということは、前回私が交換したのとで、2回ともMS1051が飛んだことに・・・。
どうやら、MS1051はゲインがあるものの、壊れやすい特徴を持っているようで、私からオーナー様へ別のトランジスタを使ってみることを薦めました。
MRF454が安く入手できるので、それも含めて検討した結果、 2SC2879 の4本特性が揃ったものMQ(マッチド・クワッド)が、RF PARTSにあるとオーナー様より提案があり、うまくいくかわからないけどやってみるってことになり手配いただきました。
2SC2879は、KenwoodのHF 100W機など、多数の採用実績があり、簡単に壊れないと判断したからです。ただし、ゲインが落ちる懸念はありました。
前々回は1本だけオープンモードで故障していましたが、今度は4本とも C-E 間のショートモードになっていました。電源を接続するだけ、スイッチをいれなくともドカンと電流が流れる訳です。
交換の様子です。向こうでの修理に鉛フリーハンダを使っていなかったので多少は楽でした・・・でも、大変ですよ^^
結果は、多少ゲインが落ちることはありますが、問題なしにパワーが出てきました。MAX 300W出ますが、くれぐれも無理しないよう、オーナー様に申し付けておきました^^
真空管は無理が利きますが、半導体は瞬間的に大パワーが出ても、その1/2~2/3で使うのが壊さない秘訣のようです。
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