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2013年1月 7日 (月)

昭和30年の5球スーパーレストア

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 シャックに鎮座してあるST管式5球スーパー (正確には6球だが) を、ちょっと気合を入れて「いつでも鳴る」レベルにレストアしました・・・ NATIONAL AX-530 という機種で 1955年(昭和30年) 販売のようです。


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 これまで、何度か修理して使っていたのですが、対処療法的治療ばかり。木製キャビネットの塗装がボロボロと剥げ落ちるためキャビネットの塗装も行うこととしました。


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 現在の塗装を全てはがして、完全なやりなおしをすれば、完全修復となるのですが 「ハゲ落ちている塗装も年代を表して味のうち」 という方針で原型をなるべく変えないようにと、上から重ねてニスを塗布することとしました。


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 こんな感じに。ツルツルピカピカにしても、それはそれでもかまわないのですが・・・。
 60年近く経っていても、木材は大丈夫ですね。


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 さて、これからは中身。線材が風化してボロボロに。これは交換するしか手がありません。


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 シャーシの裏側はこんな具合。全てのコンデンサを交換でもいいのですが、ここも不良になっていなく使えるものは使う方針としました。この写真では左にある3μF 300Vの電解コンデンサが容量抜けになっていたので交換それ以外は大丈夫。60年経っても大丈夫なんです!!


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 とは言っても、ACラインからのノイズ防止コンデンサは、さすがに感電の危険性があるのでセラミックの安全規格コンデンサに交換しました。また、ACコードも硬くなっており、ポキっと折れそうなので交換です。


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電源スイッチ接触不良、ダイヤル糸掛け調整などに苦労しましたが動作するようになりました。左のダイヤルは短波放送のスプレットダイヤルです。なかなか良い音で鳴ってくれます。回路もNFBを掛けるなど、5球スーパーとしては凝った回路になっていました。

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 真空管のラインアップは 6CW5, UZ-6D6, 6ZDH3A, UZ-42, 80BK, とマジックアイ 6E5 となっています。短波付き、そして42を使ってあるので高級品 (当時の価格で¥21,500) だったようです。 (親父が購入したものではなく、不要になったので貰ったものらしい。その当時、こんな高級なものを買う余裕なんてなかったとの談)


<マジックアイを楽しむ>

5kyu_13マジックアイの 6E5 が付いているのですが、前回に新品に交換した記憶があります。6E5 はスグに輝度が落ち、もったいないので使わないことにしました^^
(左は同調していないとき、右は同調したとき) 

<配線図>

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 裏板に配線図が書いてあったので、アップしておきます。

 

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コメント

やっぱし、半波整流なんですね。

投稿: JF3LOP | 2013年1月 8日 (火) 01時00分

なにしろB+巻線の銅線が半分ですみまっしゃろ。両波なんてもったいないと松下さんは考えはったんでんなぁ。
しかし 短波のスプレッドダイヤルがある5球スーパーは初めて拝見しました。

投稿: JA3GN | 2013年1月 8日 (火) 08時51分

懐かしいですね。うちにもST管の5球スーパーがあったんですが、私が壊してその後どうなったやら。そのあとMT管の5級スーパーでBCLをしてました。こいつはトランスレスだったもので感電しましたねえ。

投稿: kqh | 2013年1月 8日 (火) 18時14分

JF3LOPさん、JA3GNさん
流れる電流が50mA程度なので、半波整流でもOKなのだと見てますが、どうなんでしょうかね? 真空管でブリッジ整流は困難ですし・・
家庭用のラジヲにスプレッドがあるのは、不思議ですね~


kqhさん
これの短波は6MC~18MCとなってます・・・4MCあたりからが一般的じゃなかったかな。
(MC⇒MHz あえてこの表記で)

投稿: JF3DRI | 2013年1月 8日 (火) 23時20分

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