イタリア製リニアアンプの修理(1)
仕様では、定格出力300W, SSBで550W となっており、かなり巨大。電源は、12~14V, 40A とのこと。
周波数カウンターが内蔵されており、入力した周波数に合致したアマチュアバンド毎のLPFが入っており、合法な仕様となっています。
パワー合成回路のバランス抵抗が焼けて、ハンダが外れて転がってました。回路図上では100Ωなのですが、テスターで測定(断線していなかった)しても1kΩだし、赤色のラインが入っているので、どう考えても1kΩ。当件をオーナー様を通じてRMへ問い合わせてもらったのですが「1kΩは使っていない」と認めてくれません。
手持ちの100Ωを付けてみたところ、5W入力で120W程度出てくるのですが、交換した抵抗から、モクモクと煙がぁ~。
テスターで当たった限りでは、トランジスタは破壊していそうにないのですが、バランスが崩れているのは確かなため、オーナー様と相談し、トランジスタ (MS1051) を4本とも交換することし、RMへ発注していただきました。
(つづく)
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コメント
ここに1kΩは確かに理屈に合いませんね。焼けて茶色が赤く見えるようになったとか? しかし低圧大電流も、それはそれでまた難しい世界ですね。
投稿: JI3KDH | 2012年7月25日 (水) 21時39分
ウィルキンソン回路なら100Ωしか考えられないですね.
RF用パワトラはDCでは元気そうに見えてダメってことがよくありますねHi
投稿: Yamada | 2012年7月26日 (木) 12時36分
テスターで測定すると、998Ω・・・焼けて抵抗値が変わったとしても、こんなピッタシになるかしら?
この合成回路、良くわかりません。普通だったら合成出力側が25Ωになり、4:9のトランスを入れて50Ωにするのですが、トランス自体無く、出力LPFに直結されているのです。ウィルキンソン型は、こんなに広帯域が取れないと思うのですが・・・
実際に動作してるので、何らかのカラクリがあるようですが。
投稿: JF3DRI | 2012年7月26日 (木) 22時52分
このプッシュプル回路のリニアアンプに付いているパワートランジスタは基盤に装着したままで良否を判定できるのですか?完全に取り外さないとショートやオープンの判定は出来ないですよね?
投稿: tallman | 2014年4月 3日 (木) 15時29分
取り外してみなければわかりません。テスターで正常でもパワーが出ない場合にも遭遇してます。
投稿: JF3DRI | 2014年4月 4日 (金) 00時52分
所有していますJRL2000F
調整段階で”ALCメータ調整値のメータが振れません。power頼りでは問題ありません。
ALC事前調整に必要なメータ指示の修理は可能でしょうか?
メールでお願いします。
投稿: 木伏孝吉 | 2023年10月11日 (水) 13時19分
左欄にある「修理の受付について」をご覧ください。事情により修理対応は既に「廃業」とし、やっていません…
投稿: JF3DRI | 2023年10月18日 (水) 10時59分