FT-817用リニアアンプMX-P817の測定
ご本人のブログにも詳しく書かれていますので、簡潔にまとめます。
あらかじめことわっておきますが・・・
・ご本人が持ち込んだ1台のみの測定。(固体によるばらつきは考慮していない)
・他国の法令からするとこれでも満足することがあり、問題ないかもしれない。
・測定は個人的なもので、ちゃんとした手順に則ったものではない。
・測定器の定期校正は行っておらず、不正確であるかもしれない。
⇒測定器のリスト
スペアナ: ADVANTEST R3261C,
サンプラー : 自作のダミーロードから抵抗で分岐させたもの。
Power計: ICOM WR-200+WRC54(ピックアップ)
電源 : PS-560WⅡ
という訳で結果は個人的なものであり、公式見解でないことを含みおき願います。
さて、結論から言うと「14MHz以上において、200MHz付近のスプリアスが多く、日本の法令を満足していない」状況でありました。 28MHz帯における300MHzまでの状況です。約200MHz付近 (28MHzの第7次高調波と思われる) のスプリアスが基本波比-33dBと法令の-40dB を満足していません。
ただ、2倍、3倍の高調波は、案外きれいに除去されています。
更に、スパンを広げて1GHzまでを見てみました。500MHz付近にも多数の柱が立っています。
念のため、FT-817単体でのスプリアスも見ましたが、多少は見受けられますが、こんなに酷くはありません。(当然ですが・・・)
じゃ、対策として高次を押さえるため、市販のLPFを入れれば良いのでは? と、手持ちであるコメットのCF-50MR (CutOff = 54MHz付近) を入れたところ左図の通りキレイになりました。
もしご利用になる方がいらっしゃるようでしたら、出力に市販LPFを挿入することを強くお勧め致します。
<おまけ>
ついでにFT-817の中身を見せていただきました。
ファィナル部はHF~50MHzと144,430の2系統かと尋ねたら、1系統のみとの事。これがファイナル部なのですが、これで1.9MHz~430MHz 5W出力をカバーするのは驚異的で真空管では絶対マネできない・・・自分の頭中を入れ替える必要があると節に思った次第であります。
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