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2011年4月 3日 (日)

開局当初へ(50MHz AMへの復帰)(完成だけど)

Am_2

 さてさて、実際にシステム接続してテストです。
6146のRF部、AM変調する場合は深いC級動作にする必要があるので、66Vのツェナーダイオード+グリッドリークバイアスとしました。グリッドリークだけでは、入力同調がズレた時バイアスがゼロとなり過大な電流が流れて6146を痛める可能性があるからです。

うまく変調が掛かったか・・・続きをどうぞ。


<補足>
変調トランスに 240V : 12V の電源トランスを使っていますが、インピーダンス比はどうなるかを少しばかり計算。
巻線比は、240:12 = 20:1 となりますが、インピーダンス比はこの2乗となりますので、400:1。12Vに16Ω出力をつっこめば、240V、すなわち1次側のインピーダンスは、16x400=6400Ωとなります。よって、とりあえずは、まんざらではない値(そんなにかけ離れてはいない)となります。

Am_1

 マイクから「ハァーロ、ワン・ツー・スリー」。うんうん、パワー計もプラスに振れているので、ちゃんと変調は掛かっているぞ。
 パソコンからWGを使って1kHzを発生させて波形がつぶれない程度までに変調をかけた波形が、右の写真。
 サイン波が歪んでいるように見えますが、ますまずってところかな。


じゃ、変調の具合や音質をモニターをしてもらおうと、Twitterでつぶやいたところ・・・
   「変調が浅い」
とのレポート。また、この波形がもっと潰れるぐらいにまでマイクゲインをあげると、歪んでいるけど、了解度は上がるとレポートいただきました。
(TNX!! JG3AVS, JN3VGD, JP3AEL as JE6LVE/3))

<対策として>
①電源トランスを変調トランスとして流用しているから100%変調は掛からない。
 ⇒これは目をつぶることとする。
②AF パワーアンプの出力不足。(6V6ppでは限界か・・・)
 ⇒B級動作にもってくるとか手はありますが、6L6あたりに交換するのも手か・・。
③RFアンプ(6146)を低い電圧で使ってキャリアを下げる。
 ⇒10W出力は欲しいよね。
④RとCを並列にしたものをプレート回路に挿入。
 ⇒③と同じ働き。ハイシング変調で良くやる手法。AF成分のみCを通過させる。
⑤コンプレッサーアンプなど付加。
 ⇒平均的な変調度を上げると良いかも??でも、シンプルな構成にしたい。

オーディオアンプだったら10%歪みってトンデモない値ですが、変調器として使う場合、歪んでいても解らないみたい。その方が、了解度が良いのはちょっと不思議な感じです。
という訳で、このシリーズはここまでにしておきます。このAMの音質を聴きたい方がいましたら、いつでも応じますので。(ご近所に限りますが・・・・)

たかがAM、でも手ごわいです。^^

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コメント

完成おめでとうございます。しかし、AMへの復帰も楽じゃないですね。Hi
プレート変調の時に100%の変調を掛けるには終段入力の半分が必要だったと記憶しています。
6V6はA級シングルで4.5WぐらいだったですからPP動作で10W弱ですね。AB1クラスにするともう少し出るでしょうが位相反転回路が今のままでは無理。
グリッド電流が流れるかもしれないのでトランスを使わないといけないでしょう。
6L6なら1本で10Wだったか?(EP350V程度)PPなら20W程度ですから楽勝で100%変調が出来ます。
変調トランスがあると少しは楽ですが電源トランスの流用はインピーダンスマッチングがやっかいですし損失もふえますからね。
昔はLUXあたりでも変調トランスを作ってましたが最近はジャンクでも偶にしか見なくなりました。
オシロの絵を見るとピークで70%ぐらいかな。ちょっと苦しいですね。コンプレッサを前に入れると平均変調度が上がるので聞きやすくなりますが。。。。

投稿: JA3GN | 2011年4月 3日 (日) 16時11分

山崎さん、コメントありがとうございます。
電源トランスを変調トランスとして使った場合、インピーダンスがどうなるかを補足してみました。間違っていなければ、そんなにかけ離れていないので、やはり変調出力不足ってことでしょうか。
エルロクは、ブイロクに比べて電流が多いのでOPTが耐えてくれるか問題ですが、やってみる価値ありますね。ピン配置も同じなので差し替え可能ですし。
今更AMなんて・・・枯れた技術ですが、いろいろと楽しませてくれます。^^^^

投稿: JF3DRI | 2011年4月 3日 (日) 19時54分

巻線比のコメント拝見しました。仰るとおりと思いますがトランスの2次側に送信機終段のDCが流れるので、その影響がどう出るかです。
1khzのサイン波形では判りかねますが、低い方が不足しないかな(インダクタンス減少)と考えましたが音楽じゃないので無用の心配かもしれません。
お手元に6L6があれば、やはりエルロクがいいような気がいたします。Hi

投稿: JA3GN | 2011年4月 3日 (日) 20時35分

山崎さん、さすがは目の付け所が違いますね。
管球式シングルアンプでは直流重畳によるインダクタンス減少があり、そのあたりをいかに食い止めるかが、出力トランスのノウハウのようですね。コアボリュームとか、ギャップを設けるとか・・・。

デカイ出力のAM送信機の配線図を見ると、RF出力管への直流供給は30ヘンリーとかのチョークコイルを用いており、オーディオアンプの2次側と数μFのオイルコンデンサで結合させ、変調トランスには直流を流さないようになっており「なるほど」と思ってました。

使っている物は、12V 5A で60W(60VA)の容量があるので大丈夫かなと考えています。オーディオのF特を測定する前に、まずはもう少し深く変調が掛かるようにしなければなりませんね。幸い、エルロクは大量に出回っており安価なロシア製を探してみることとします。

交信する相手が少ないAMに拘っても仕方ないのでが、まぁ趣味の世界ってことで。

投稿: JF3DRI | 2011年4月 3日 (日) 21時23分

思い切りAFアンプの出力を上げた状態だとそれほど変調が浅いとは思いませんでした。
録音を聞かれてわかってらっしゃるとおもいますが、変調もそんなに悪くなかったですよ。

変調トランスは100V-12V 5Aの電源トランスを使われているんですね。

6V6じゃなくて秋月の10Wモノラルパワーアンプキットを使えばというのは邪道なのでしょうね。^^;

投稿: JE6LVE 高橋 | 2011年4月 4日 (月) 00時05分

どうぞAFアンプは「D級」でがんがんパワーを!

投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2011年4月 4日 (月) 11時01分

JE6LVE/3高橋さん
モニター、ありがとうございました。もともと、この企画はHiFi SSB ならぬ真空管アンプによる「HiFi AM」を狙ったものなので、AFアンプに半導体を使うことは考えていません。(確かにパワーIC使えば簡単ですけどね)
オシロで見て、頭が潰れた波形を見ると、モニタ音がマトモであっても、どうも不安であります。プロのAM放送はひずみを抑えて120%変調とかやっているそうなので、別のノウハウがありそうです。

下間さん
そうですね。D級アンプ・・・真空管でできればやってみたいと思いますが^^
ここまでの実験でわかったことは、RF10W出力のAMを出すため、理論上の変調器出力は10Wですが、実際は倍ぐらい必要みたい。50W出力の6CA7ppアンプの出力をつっこんでみようかしら。

投稿: JF3DRI | 2011年4月 4日 (月) 21時56分

http://page2.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b120452401

こんなのが出るんですねぇ。変調トランスはLUXです。しかし、質問を見ると苦笑せざるを得ません。
最近の人には無理なんですね。Hi

投稿: JA3GN | 2011年4月 5日 (火) 07時22分

山崎さん
う~ん、これはちょっと高すぎますね。時々LUXの変調トランスのみの出品もあるようですが、希少なせいか高値で落札となり手がでません。

電源トランスでもう少しガンバってみます。

投稿: JF3DRI | 2011年4月 5日 (火) 22時26分

昔の「無線と実験」誌などには変調側はPPの出力トランス、送信機側にはシングルの出力トランスを入れて8Ω同士をつないだ物もありました。DCの重畳は厄介ですからね。
それと変調側の低周波出力は確かに余裕が必要かもです。理屈では1/2ですがコンプレッサが無いと最低でも2/3ぐらいかな?
昔々の2E26シングル(6m)を807で変調掛けてましたから、RFが10W入力/AFが8Wぐらいだったでしょう。

投稿: JA3GN | 2011年4月 6日 (水) 05時47分

http://page2.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b119541264
度々ですが こんなのも。
http://page11.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/n98911994
TX88の部品にしては小さいかな?

投稿: JA3GN | 2011年4月 6日 (水) 08時18分

ロシア製の6L6(6P3S)を発注しました。
AFアンプの出力トランスが耐えられる(許容直流電流)か不安がありますが、受信時はカットオフになるよう、リレーを追加しICAS動作にすれば大丈夫だとしましょう。

TX-88Dの変調トランスは、音質が「電源トランス」より悪くてNGでした。

投稿: JF3DRI | 2011年4月 7日 (木) 23時22分

TEKTRONIX-2445名機です。さすが!

投稿: JA2HVW 水島 | 2011年4月 9日 (土) 17時22分

JA2HVW水島さん
こちらに購入した時の記事を書いています。中古で15k円。50Ω終端の入力モードがあるので、高周波測定にはちょうど良いです。今更アナログオシロですが。

SSGのAM変調波形をこの記事で載せていますが、ここまでキレイじゃないですね。

投稿: JF3DRI | 2011年4月10日 (日) 19時47分

今やデジタルオシロ全盛ですが、波形のわずかな乱れやラインの太り具合から異常を見つけるにはいまだにアナログオシロが欠かせません。垂直分解能12Bitとは言いませんが、せめて10Bitは欲しいですね。Tekが早々にアナログオシロから撤退したのは残念です。我が家もTek2465が2台が現役です。

投稿: JA2HVW 水島 | 2011年4月12日 (火) 09時02分

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