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2010年4月11日 (日)

R-820のレストア

R820_1

TRIOのR-820、TS-820と共に押入れの中で10年以上の眠りについていたもの。何を思ったか、揺さぶり起こしてみたくなりました。
 現役で使っている時から不具合が有ったのですが、後にIC-760PROなどNewの機種購入と共に、ほったらかしになってしまっていたかわいそうな存在です。


この受信機を購入したきっかけは、当時TS-520Dを使っていたのですが、混変調特性が悪く、またスプリット運用もできなかったので外部VFO相当の目的でもありました。(TS-520とも完全トランシーブはできませんが・・・) 製造中止まぎわだったので、新品でしたが安く購入した覚えがあります。


<R-820について>
R820_2_2回路は、TS-820がシングルスーパーに対して、トリプルスーパー(1st IF=8.83MHz,  2nd IF=455KHz,  3rd IF=50KHz)構成になっています。VBT(可変帯域), NOTCHが付いており、現在では標準的になった混信除去機能の基本が搭載されています。 後に大ヒットとなったTS-830の元祖でもあります。
 また、BCLファンを意識したのか、AMの受信ができ、短波放送帯である49mバンド、31mバンド、25mバンド、16mバンド専用のコンバータが内蔵されています。ただし、アマチュアバンドの29MHzに持ちあげるだけのコンバータなので、妨害特性などは良くありません。もちろん、ゼネカバではありません。

<不具合① Sメータが振りっぱなし>
R820_3  現役時代から電源ON時にSが振りっぱなしで、時間が経つと下がってくる不具合が有ったのですが、10年以上電源を入れなかったせいもあるのか、全く元に戻りません。
 こういう時は、ネット検索が威力を発揮。AGCからSメータを振らせるアンプ(IFAユニットのQ5=2SK19とQ6=2SA495)を交換することで直せることを発見、手持ちに両方の石が有ったので交換したところ、見事に直りました。

※写真で気になると存知ますが、455kHzのCWフィルターは高価だったので入れてません。

<不具合② 受信感度悪い・・・バンドスイッチ接触不良>
R820_4

長年使っていると、一番というか、必ず不具合が起こるのが切り替えスイッチ関係。メカ式でガチャガチャやるし、雰囲気で酸化が起こり、不良になるのは仕方がないでしょう。
 全て分解するのは大変なんで、この状態で綿棒にアルコールを付けて接点をクリーニングすることで、回復させることができた。黒いヨゴレがかなり取れたけど、また不良を起こす可能性はある。

<不具合③ 受信感度不安定・・・切り替えリレー>
R820_6  しかし、何だかまだ感度が良くなったり悪くなったり。当初は、ハンダ不良なんかを疑ったのですが、コンバータ基板に付いているリレーが原因だった。
 交換するリレーなんてありませんが、とりあえず、基板を取り外してみることとした。この基板の取り外しは、ハンダゴテを使う必要がで少々やっかい。
 リレーの透明カバーが取り外せたので、同様に接点をクリーニング、そして何度もON/OFFすることで接点は復活した。

その他、SSGを駆使して各部のコイルを調整。そして、ちょうど開催されていたJIDXコンテストを聞いてOK。とりあえずは完全な状態に持ってくることができた。

あとはTS-820の方がちゃんと動くかテスト必要です。使い勝手や、他の機種との比較レポートは別途したいと思います。

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コメント

おお・・R-820ですか。一度は拝みたいお宝受信機です。(実際、触ったこともありません・・)
TS-820との組合せは、当時最高性能であり、今でも十分使えるでしょう。
是非、TS-820も復活させ、久しぶりにトランシーブしてあげて下さい。

投稿: | 2010年4月11日 (日) 21時24分

TRIOの機械は面構えがいいですよね。でも基板はベークでワイヤーハーネスなんかもパツパツに作ってあって、最初見たときにはメンテどうするのと思ったのでした。
しかし、ワタシ自身、ずっと手元においておきたい機械はTRIOなのであります。もう多分無理だと思うけど、TRIOブランドのフラグシップ機の登場を待っています。

投稿: JF3LOP | 2010年4月11日 (日) 23時15分

名無しさま
TS-820、少し見たところ重症のようでデジタル表示がデタラメ、VFOを回転させるとガリガリと発振停止・・・お決まりの症状です。どこまで修理できるか?です。
受信周波数の変化において、受信感度を最大に調整する「プリセレクト」つまみをいちいち回すのがメンドウです。この作業が、選択度を確保して妨害特性を向上させているのですが・・・。

JF3LOPさま
メンテナンス性は確かに良くありませんね。ただし、回路が単純なので、回路を追うのは簡単です。

投稿: JF3DRI | 2010年4月12日 (月) 20時02分

名無しコメントは私です。
なぜ名無しになったか不明ですが・・・
TS-820本体は重症のようですね。
なんとか復活できると良いのですが。

投稿: jk1nmj@斉藤 | 2010年4月12日 (月) 20時06分

斉藤さんじゃないかと、だいたい見当がついていました。
名前とメアドは「必須」設定にした方が良いのかな。

VFOはVCの接触不良らしいのですが、VFO自体の取り外し/分解が大変です。カウンターは、ハンダ不良が多いらしい。
ネット検索するといろいろと出てくるのでボチボチやってみます。
真空管ファイナルの無線機は、TS-820と、FTV-650だけなんで。(FTV-650はTS-820と接続できるよう改造してある)

投稿: JF3DRI | 2010年4月12日 (月) 21時17分

 あっ、面白そうなことをお始めになりましたね! 発振停止はずっと通電してたらだいぶマシになるかもです…我が家にあったTS-820がそうでした。そうかVFOをばらすのが面倒なんですね。830のがあれほど簡単なのも、その教訓なんかな?

 それにしてもワンオーナーのR-820とは驚き、今では少ないのではないでしょうか。いくら安かったとはいえおいそれと買えるものではなかったでしょうに。続編、楽しみにさせていただきます。

投稿: JI3KDH | 2010年4月13日 (火) 02時19分

R-820の受信性能、R4CやK3と比較してどうとか気になりますか?
主観がありますが、少なくともCWはNGです。この頃のTRIO機はCW受信においてフィルターのリンキング、信号の痩せがあり、イマイチです。

VFOは、取り外すに至っていませんが、シールドBOXはテープで封印して「OK」と書いてあるので「あけるべからず」に思えてしょうがないのです。そうでもないのかしら。

定価は¥220,000だったと思う。しかし、叩き売りで半額程度だった覚えがあります。あくまでTS-820の「オプション」という価格設定だったんでしょう。

投稿: JF3DRI | 2010年4月13日 (火) 15時43分

この時代のVFOにOKというシールがあるのですが、あえてVFOをあけてみると、バリコンの羽に綿ぼこリの詰まっていることがあります。
R820のVFOはTS-520やTS-820と違うのかもしれませんが、っ私はカメラレンズのブロアでプシュプシュして吹き飛ばしました。よく考えれば、R4CのVFOもあけて遊んでいたなぁ>自分=悪い子。

投稿: JF3LOP | 2010年4月14日 (水) 00時22分

TS-820の方、VFOをグルグルやっていたら、完全じゃないけどずいぶんとマシになってきました。分解してみたい気もするれど・・・。
また、カウンターの方も、コネクターを外して再度付け直すだけで、正常に戻ってしまいました。コネクターが原因かどうかは???で、もう少し様子を見る必要がありそう。
送信系も、7MHzだけでのテストですがCWで90Wをマークしており、なんとかなりそうな雰囲気です。別途、記事をかきますね。

投稿: JF3DRI | 2010年4月14日 (水) 21時27分

 あ、いえいえ今となってはゆっくりしたQSO向きであるということは理解いたしております。そのようなわけでワタクシも830と同時に動態保存は難しいので手放しました。

 確かTS-830Sは定価18万円だったと思います。820シリーズはやっぱり高かった印象がありますね。

投稿: JI3KDH | 2010年4月15日 (木) 02時05分

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