違法CBアンプの実力
まず、電源の28Vを供給してみて問題の無いことを確認。じゃ、ということで28MHzの3W程度を加えてみた。100Wぐらい出てきたが、効率が悪くて何だかおかしい。
調べたところ、このコンデンサが割れていた。
石の広帯域push-pullアンプを組んだことのある方だったら、スグに解ると思うが、出力トランスの1次側、すなわちコレクタ-コレクタ間に入っているコンデンサが効率やゲインに大きく関与しており、このコンデンサには大きな高周波電流が流れ、良質なものを使わないと発熱して破壊してしまう。
上記のコンデンサは、ここに付いていたものだった。とりあえず、手持ちのコンデンサに交換した。
約4W(違法CB無線機はこれぐらいの出力ですね)をほぉりこんでやると・・・・
なななんと、300Wのメーターが振り切った。
28Vで約20A流れる。2段アンプだし、効率はまあまあの模様。1分ぐらい連続送信すると、何か焦げているような臭いが・・・。交換したコンデンサがまたもや発熱して表面に塗布してある蝋が溶け出した。
交換したコンデンサ、あまり特性が良くないようなので、今度はマジメに500V耐圧のディプドマイカ 390PFと180PFに取り替えた。今度は大丈夫みたい。
200W出力におけるスプリアスを測定してみた。案の定、ローパスフィルタが無いので、高調波が林立している。まぁ、教科書どおりプッシュ・プルなんで偶数次は多少少ないけど。1次と3次のレベル差は約22dB、このままアンテナ繋ぐと完全に電波法違反ですな。
ちなみに、5次が無いのは測定系に問題がある(ダミーロードからスペアナまでの同軸が長すぎる)からのようです。
スパン1GHzに広げてみた。500MHzを超えるところまでスプリアスが出でいるぞ。
300W連続はキビシそうですが、200Wだったら余裕を持って使えそうです。他のバンドは、まだ測定していませんが、ちゃんとしたローパスフィルターを装着すれば活用できそうです。
簡単に、これだけパワーが出てくれるんで、この領域を真空管でアンプを作る気にならなくなってしまいそうです。
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コメント
しかし、すごいですな~。
フェライトコアの発熱は?
オシロで出力波形を見てみたい。
このくらいなら、パッと見は正弦波かな。
27MHzの同調回路は入っているんですかね?
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2010年3月19日 (金) 06時15分
いただいた壮絶死電源、28V出るんでこんなところで、真価を発揮してくれています。
200Wだとコアの発熱も、そんなに多くなさそうです。300Wはなんだが恐ろしくて。
店主さまは、オシロ派ですな。頭の中にフーリエ解析装置があって、波形を見ただけで高調波がどれくらいあるのがわかるとか・・・。
同調回路は一切ありません。ですから、HF帯の全てを増幅するブロードバンドアンプのハズであります。やってみなければ解らないけど。
投稿: JF3DRI | 2010年3月19日 (金) 20時24分