マーカー発振器のスペクトル
斉藤さんのブログで、製作記事がアップされましたので、昔に作ったマーカー発振器で少し遊んでみました。
回路的には、安く販売されていたコードレスホン用(?)の12.8MHz TCXO を74HC4040で分周するだけの簡単な回路です。斉藤さんのところでは、TCXOのレベルが足りなくてうまく分周できなかったようですが、使ったTCXOがTTL出力なのか、ちゃんと分周してくれています。
<時間軸での波形> 初公開のシンクロスコープ。はっきり言って、スペックの低い「安物」、岩崎通信の20MHz帯域SS-7603であります。50MHzが直接見たいので、もっと高スペック、そしてDSOが欲しいのですが、あまり使わないのでこれでもいいかなぁ・・と。
4040は、1/2~1/4096まで分周出力が得られますが1/128分周で100kHzとなりマーカとして使いやすい周波数となります。この出力波形を見た写真です。
所持している周波数カウンター。良くわからない出所不明メーカの品物。はい。安かったので。120MHzぐらいまではカウントできます。
<周波数軸でのスペクトラム> ここから本題。100kHzの矩形波をスパン1MHzから300MHzに渡ってスペアナで見た写真です。レベルは落ちていくものの、スバラシイ高調波が発生しているのであります。
帯域を狭く50MHz~51MHzにしてみた。シンクロスコープの波形ではありません。教科書通り奇数次にびっしりと高調波がほぼ同一レベルで並んでいます。
このコムジェネレータ、何に使えるか賢明な皆様はおわかりですね。
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コメント
やはり奇数次なんですね。
スペアナの写真ですと、50.0と50.1の信号レベル差は30dBm弱で、私の実験とほぼ同じです。
奇数と偶数でレベル差があるなんて知らなかったので、悩んでしました。
4040の後に1石かまし、少し歪ませれば、このレベル差はなくせるようです。
投稿: JK1NMJ@斉藤 | 2009年5月23日 (土) 22時25分
斉藤さんのプログにもコメントがあるとおり、矩形波をフーリエ展開すると奇数成分のみとなりますね。正弦波の頭がつぶれるのも3次歪み成分が増えて、矩形派に近づくことからイメージ的にも解ると思います。Duty比を50%でないようにすれば、偶数次も出てきますが、パルス的な波形にすれば更に高調波が出てくるようです。具体的には、バイアス無しのC級アンプを入れるとか、ステップリカバリーダイオードの非線形部分を使うとかですね。
投稿: JF3DRI | 2009年5月23日 (土) 22時56分
ヤエスのFT-901の回路では、1石アンプにダイオードが組み合わされていますね。しかし皆さん技術レベルが高いですね。ほんと勉強させてもらいました。
ところで西村さんのTCXOはなぜうまくC-MOSに取り込めたのですかね。単純にTTLレベルだったということですかね。この12.8MHzといのはメーカーには都合の良い周波数ですし、安く入手が可能です。
投稿: JK1NMJ@斉藤 | 2009年5月23日 (土) 23時08分
メーカーではなくマーカーの誤りです。すいません
投稿: JK1NMJ@斉藤 | 2009年5月23日 (土) 23時09分