ややトホホ状態
暗中模索、いろいろやって見る!のポリシーで、次の3つの発振対策を試みた。
①Cgにパラ止めを入れてみる。
②Sgバイパス強化のため、マイカコン
デンサ追加。
③プレートチョーク後のパスコンから
のリターン強化。
これが対策前、ソケットを外した状態。8個のパスコンを使って、完璧を狙ったつもりだったのですが・・・。
ソケット周り、対策後です。写真には見えませんが、前記事で書いた銅板ストラップで2つのSg端子を結んでいます。
左右、両真空管どおし、直接結ぶことはやっていません。
しかし、結果としては、多少の改善が見られたものの、まだ発振は残っています。もう少し、発振の状況を詳しく記述すると・・・
・発振している周波数は、160MHz~200MHz。
(スペアナを持参して行ってないので詳細は不明ですが。)
・VCが1/4~抜け切った状態で発振する。入力を加えなくとも発振することもある。
・一度発振すると、止まらない。
・ピーンと発振音がする。VHFで発振しているのは間違いないけど、低い周波数で
間欠的にもなっている模様。
・Sg電圧を400Vにすると、発振は停止する。しかし、400Vにするとレスティング電流
が減るから止まるだけで、Cg電圧を下げてレスティングを上げるとまた発振する。
・Sgのインピーダンスを下げるため、25kΩを入れてブリーダー電流を多めに流す
ようにしても、全く変化なし。
・発振すると音が聞こえるのが気になったので、Sg, Cg共に、比較的大容量
(0.1μ~10μ)のコンデンサでバイパスしても、全く変化なし。
で、試してみたい対策法は
・フィラメント側にパラ止めを入れる。
・Cg, Sgの供給にコイルを使っているが、小抵抗に変える。または、直列に
小抵抗を追加。
・ 両入力側ラインにフェライトビースを入れ、コモンモードを阻止。
→PPだけど、パラ動作となって発振している可能性も考えられる。
・中和回路の追加
結構、てごわいです。改良しては、実家に運んでテスト、ダメだったらまた持ち帰る・・この繰り返しなんで、大変めんどう。3-500zを使っていたら、こんな苦労することも無いでしょうに。
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コメント
入力なしでバリコンをぐるぐるしても発振しましたか。
大電力のものと6146や829B,807のとは違うかもしれませんが、入力側のカソード側の問題のような気がします。
めちゃくちゃ対処療法で笑われるかもしれませんが、入力に抵抗負荷をつけてみてインピーダンスをもっと低く安定にすると、発振がとまりそうな気がします。
少なくとも、バリコングルグルで発振はしなくなると思うのですが、これじゃ実用的ではないですよね。
発振時の音ですが、キーンという結構高い音の場合、どこかで微小な放電をしていませんか。
投稿: JF3LOP | 2009年3月22日 (日) 16時41分
昨年夏に発表された入力同調回路なんですが、私はこの回路の中点(グランド)の電位が動いてしまうのでは、と思っています。
普通のPPの入力同調回路ではないことはわかっています。
普通、入力同調型の場合(この場合には同調というよりもインピーダンス整合なんですよね)この中点の取る位置を2連バリコンのローターにとるか、コイル側のどちらかにとりかなんですが、
この中点の位置って、結構動作に影響を与えるみたいなんです。
ぜんぜん関係ないですが、829BでEp=500Vではなんでもなかったのですが、欲を出して700Vにし、Sgに限界を超えた250Vを欠けたとたん豹変しました。入力同調のRFグラウンドの引き回しを変えたら、抑えることができました。
投稿: JF3LOP | 2009年3月22日 (日) 17時05分
楽しんでいらっしゃいますね! もう実施済みと思いますが、ディップメータが200MHz内外で反応するところはないでしょうか。あと不細工になりますが、せっかくの銅板ですからピンの真下に半田づけとか、銅板を少し立体化して接地部分をソケットのピンに近づけるとか、あるいはテフロンシートと銅板でCを形成する(これはあまり効果ないかも)とかはどうでしょう? ベタコンで大丈夫だったんですから、やはりまずはこのあたりではないかと推測しておりますが…
投稿: JI3KDH | 2009年3月22日 (日) 20時26分
各位殿、コメントありがとうございます。
北村さん、コメントで一番気になるのは、
>この中点の位置って、結構動作に影響を与えるみたいなんです。
コレです。といっても入力側ではなく、出力側で。出力タンク回路は特殊な回路を
採用していますが、私もバリコン側を接地するのか、コイル側を接地するのかで
悩みました。今は、バリコン側を接地して、コイル側はRFCで浮かせている状態に
あります。
https://jf3dri.tea-nifty.com/blog/2008/05/pp_0330.html
根本的に、このタンク回路がマズイとなると致命的なんですが・・・。
かといって、なんでベタコンだったら問題なかったか・・・です。
現在使っている入力回路は月刊59誌3-500Z PPアンプ記事でで実績があるもの
なので、問題ないと思っていますが・・さてどうか。
発振時の音は、それも疑ったのですが、20MHz帯域ボロのシンクロで見ると
それらしき波形が見えたのと、注意深く見て放電はなさそうです。
杉山さん
ベタコンと言っても、直接Sgを銅板に接続した訳ではなく、2つ目の写真の
とおりのパスコン実装状況で、直流的に浮かせ、メータを通して接地していただけの
ハナシです。(最初からSg電圧印加を想定しての回路構成、そしてSg電流を読むため)
今回、アース強化のため、マイカコンデンサを追加しても変化が無かったので、
Sgバイパスは関係ないと判断しました。
ディップメータは自作なんで、200MHzまでカバーできないです。何か、変な共振点
があるのかもわかりません。次はちゃんとスペアナを使って見てみます。
投稿: JF3DRI | 2009年3月22日 (日) 22時13分