FT-655煙上!
長年愛用しており、製作中のアンプ調整に使っていたFT-655が突然、メインダイヤルの隙間から、電子部品が焼けこけるあの臭いと共に、モクモクと煙がぁ~~。 スグに電源を切り、強烈なニオイのするところを目当てに分解していくと・・・。 メインパネルのちょうど裏側にあるコントロールユニットから、 壮絶死を発見!!(下間さんのブログにはこれ以外もいっぱいある)
トランジスタのモールドがめくれ上がり、チップ抵抗が割れて半田も溶けています。この部分はレギュレータなんで、この負荷部分も必ず・・・と思って金属シールドを取ってみると案の定・・・こっちも。
配線図を探したところ、この回路は表示に使っているVFDのフィラメントと、マイナス電圧発生用のDC-DCコンバータでした。赤丸で示した部品が焼損しています。
※シールドを外すには、VFDそのものも取り外す必要があり、非常にやっかいな作業で、2次災害、すなわち元に戻せなくなることを覚悟の上、実施しました。
手持ちの石を付けてみるととしました。
・2SD677C ⇒ 2SC3328
・2S2873 x2 ⇒ 2SD1804 x2
※青色のフィルムコンデンサ、見かけは良いのですが、ショートしてました。後で交換。
2SD677Cは単なる12Vのレギュレータなんで、何故3端子レギュレータ7812を使わなかったのか不思議です。この無線機が発売された頃は、高価だったのかな。
コントロールユニット全体はこんな感じ。あまりキレイな配線とはいえませんし、しかも初期ロットなんでジャンパ線飛びまくり。おまけに、取り外すのに、関係ないビスも緩める必要があり、大変であります。
・DCコンのトランスがかなり熱くなる。焼損した熱でキュリー点とか特性が変わってしまった??それともトランジスタに代用品を使ったせい?
・何故だか、FMのモードスイッチが利かなくなり、FMが使えなくなってしまった。機械的なトラブルではないことを確認し、ずいぶんと回路を追ったのですが、マイコン制御やロジック回路は解らず、お手上げ状態です。
という訳で、気が付いた早朝4時という徹夜並の飛び石連休となってしまいました。完全修復するに基板の交換しかないでしょうね。ヤエスさんに在庫あるのかしら。
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コメント
いや~大変でしたね。
私も数ヶ月前、主力機のTS-950から煙がモクモクとなり、大修理を経験しましたが、故障箇所に到達するための機構的なバラシが結構大変でした。
それにしてもFMの不具合はなんなのでしょうかね?
今回の故障とは直接関係無いと思いますが・・
投稿: jk1nmj@斉藤 | 2008年9月24日 (水) 20時14分
斉藤さん、こんばんは。
そうなんです。最初は、製作中リニアの発振とかトラブルに巻き込まれたのでは? と、頭をかすめたのですが違っていました。FMが使えなくなったのは、ホント解りません。ただ、各モード切り替えスイッチには、DCコンで発生させたらしき、マイナス電圧も印加されているので、全く関係ない訳でもなさそうです。見難い配線図を必死で追いかけ、いろいろいじってみたのですが、私の能力では解析できませんでした。
#3端子レギュレータを使っていたら、保護回路が入っているので、ここまで酷くならなかったハズなんですが。
投稿: JF3DRI | 2008年9月24日 (水) 22時12分
普通の3端子reg(7812)だと、入力電圧13.5Vの場合、入出力電圧差が1.5Vとなって、ちょっと不足かな。
この回路だと、電源電圧が12Vに近づいてもとりあえずエミッタフォロワで動作します。
石と抵抗が焼けた直接原因、コンデンサの短絡だったのかな?
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2008年9月25日 (木) 13時24分
あっちゃー、これは大変でしたね。我が家にもたまーーーにしか火を入れない機械が多数ですので他人事ではありません。それにしてもここまでよく復旧なさいました。さすがです。
FMがないと不便の意味が分からなかったのですが、もしかしてCWモードではパワーコントロールが効かないとか? ALCを細工(006PとVRでマイナス電位を入れる)してみるのはいかがでしょうか。
投稿: JI3KDH | 2008年9月25日 (木) 19時47分
下間さん、確かに7812は電圧差が2.5V必要ですね。13.8Vからなので低ドロップアウトタイプのTA78DM12Sなどを使う必要がありそう。カタストロフィックに至った理由は、コレクタ-コレクタ間に入っているコンデンサの絶縁不良からのようです。このコンデンサの働きは、共振型とするためなんでしょうか?教科書に良く書かれているロイヤー回路では、コンデンサはありません。かなりの電流が流れるようで、このコンデンサも変色し、割れていました。また、回路図どおりの定数じゃなくて、683が付いていました。
杉山さん、FT-655はPA部以外は、密閉されており全体的に熱がこもり、かなりの熱を持つリグなので設計から、まずい点があったのではと思います。FMで交信することは無いのですが、49MHz台の海外TV受信による開けぐあいをチェックするのと、キャリアを出してアンプの調整用に便利だっただけの話であります。
めげずに頭を冷やしてもう一度、マイコンとかロジック回路部品を1つづつ調べて回路を追っていきますわ。
投稿: JF3DRI | 2008年9月25日 (木) 23時03分
ありゃりゃ。
最近TS-940で同じようなことがあったのですが、DCコンにつながっているダイオードブリッジはチェックされましたか。
これ940のものではハイブリッドブリッジはショートモードで故障するみたいで、そのためトランスが発熱しておりました。
わたしのほうは4-65AのアンプをB+950VのGGで動作させあまりの効率の悪さに頓挫し、829Bアンプの整備に戻ってしまいました。829Bは50MHzで60%くらいの効率出せました。
投稿: JF3LOP | 2008年9月27日 (土) 01時40分
JF3LOPさん、こんばんは。
ダイオードはチェックしていないです。とりあえず、マイナス電圧が出てきたので、そのままですが、本来は取り替えた方が良さそうですね。マイナス電圧を得るだけなら反転型のチョッパーとかチャージポンプ方式のICを探せば見つかりそうですが、この回路はVFDのフィラメントの高周波点灯も兼ねているので、回路ごと変更する考えも断念です。
今のところ、触って「熱い」と感じるレベルにとどまっているので、そのまま使っています。
4-65AでGGですか。Sgに+電圧、Cgに-電圧を掛けるベタコンじゃない方式なんでしょうか?もともと、高電小電流で使うタマの典型みたいなタマなんで900V程度では効率が悪いのかもしれませんね・・・。50W QRO用で使っていた4-125AのAB2級GG、800V台でも50%の効率が得られた記憶がありますが、正確なデータが残っていないので定かではありません。
投稿: JF3DRI | 2008年9月27日 (土) 20時14分
おはようございます。
最近、地元のいい加減なコンテストと、外したくない7MHzのCWのコンテストの日程、時間帯がぶつかり、リグの機材のやりくりのため、50MHz帯はFT-655を出してきて、そのまま使っています。
今朝は東京CWコンテストの50MHz部門というのに参加中でして、ZLOGにCQを打たせて暇なので655で検索を掛けたら、なんとDRIさんの所に来ました。
デコデコの入力側が壊れたんですか。原因はC1078? の0.01のコンデンサの短絡でしょうか。もしそうなら暇なときに分解して確認したいと思います。
また入力のレギュレータは秋月で以前売っていたLM2940Cという12Vレギュレータに交換してもいいなぁ...と思いました。普通は過電圧保護と過電流保護は入っていますよね...
この655は移動用に買った物でほとんど使用していなかったのでまだまだ快調...であってほしいものです。
投稿: β教粗 | 2008年10月26日 (日) 08時45分
β教粗さま、書き込みありがとうこざいます。コンテスト中とは・・よっぽど呼んでくる局がいないのかな。
DC-DCコンバータのコレクタ間に入っているコンデンサが根本的な原因かは、よく解りません。ただ、分解するのは周波数、モードなどを表示しているVFDを取り外す必要があるので、相当大変です。また、配線図にはCが0.01となっていますが、実際には0.068が付いていました。
投稿: JF3DRI | 2008年10月26日 (日) 23時36分