PPタンク回路考察
ぼちぼち心臓部であるプッシュ・プルタンク回路の製作にかかろうとしております。
ちょっとマジメにPowerPointで配線図を描いてみました。
①が基本的なもので、N6JV Norm Wilson氏の3-500Z PPアンプが採用しているものです。但し、同調はバリコンじゃなく、バリL方式ですが。この方法だと・・・
1. タンクコイルに+HV(直流高圧)が掛かり危険。
2. リンクコイルとの絶縁に注意必要。(1.との接触で)
3. VCが 2x +HVの耐圧が必要。(1.5x +HVかも?)
この3つの欠点が生じます。ただし、RFCはコイルの中点、すなわちコールドエンドに入っているのでRFCの負荷が少なく、カップリングコンデンサも無いため効率的と考えられます。
②はタンクコイルに直流が掛からないように、C1,C2のカップリングコンデンサで直流カットしたもので、この方法だと・・・
1. RFCが2個必要。
2. RFCがホットエンドに入るため、良質なものが必要。
となります。但し、VCには直流が掛からないため、①より耐圧が低くとも良いことと、リンクコイルとの接触が起こった時の事故は免れるものと考えます。
で、考えたのが③のこれ・・・
ARRL HANDBOOKに有った4CX250Bを使った144MHzアンプのタンク回路を参考にしたもので、銅パイプの中をテフロン電線を用いて通し、直流分を供給するといったものです。カップリングコンデンサは必要となりますが、RFCの負担が軽くできると共にタンクコイルは直流が印加されません。但し、加工(実装)がめんどうになりそうです。
タンクコイルの中間点(A点)をどうするか?ですが、電気的に正確な中点だとアースに落としてもかまわないハズですが、そううまくはならないので、ほおって置いておくか、安全のため、片方をアースしたRFCで浮かせるかとなり、後者のRFCを入れようと考えています。もし、間違っているならご指摘ください。
プッシュ・プル回路は、平衡回路なので、アースリターン確保についてもそう神経質になることは無いような気がします。さて、このミョウチクリンなタンク回路、どうなることやら。
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コメント
いやー、ちゃんとPCで描くとこんなにもきれいなんですねぇ…小生も真面目に描かないかんのですが、どういうソフトがいいのかもよく分からず…
ところでA点の処置ですが、すぐ向かいの黒丸点(高圧RFCからの供給点)とは空気絶縁ですからけっこう厳しそう…かといって放置では気持ち悪い(帯電してそう)ですし、悩むところですね。
投稿: JI3KDH | 2008年5月23日 (金) 23時26分
以前に水魚堂さんの回路図エディタBSch3Vを使ってアップしたことがありますか、タンク回路部のみを表現するためには使えず、自由度の高いPowerPointを使いました。個々に部品をライブラリ化すればパワポでもそんなに難しくはありませんが、回路規模が大きくなってきたらお手上げです。
2つの銅パイプコイルをA点で接続するような実装となるため中のテフロン線を少し長くすることで絶縁の問題は回避できそうです。
投稿: JF3DRI | 2008年5月24日 (土) 19時17分