TL922は手がかかる(2)
ちゃんとパワーも出たし「これで大丈夫だ」とエージングしていたら、アイドリング電流が流れていない受信時に、突然「パンッ」と音が鳴りました。反射的に電源を切り、中を見てどこがスパークしたのか・・・じっくりと見たのですが、その時は判りませんでした。
もう一度組み立てて、電源を入れなおすと、正常に高圧は出るものの送信にするとやけに多くアイドリング電流が流れてることに気がついた。あ、これは・・・ツェナーダイオードが破壊しショート状態になったことにスグ気がつきました。
Web本体に書いてあるとおり、前回にも飛んだので大きなコレクタ損失をを持つトランジスターで擬似的に損失の大きなツェナーに変更していたのですが、どうやらこれがショートしてしまったようです。
ツェナーが飛んだ理由と考えられる要因、それは以外なところにありました。
コレが原因です。
これはTL922の「パラ止め」。一見、何もないようですが・・・。
横から見ると・・・ 破壊している!!!!
Right側のみ。Left側は正常。
中の抵抗を取り出してみると、この通り・・完全に破損していた。
コレが「パンッ」音の原因かは定かではありません。
でも、いつ壊れたんだろうか?? 破裂音が鳴った時は、スタンバイ状態だったんだけど。
焼けたグリッドRFCもRight側。何か関係ありそう。
この抵抗が破壊しているかは見つけにくいです。ソリッド抵抗は確かに高周波特性は良さそうですが、変色とか無いので正常なんか、異常なんかわかりにくい。
破壊したバイアス用半導体素子のすべて。
右が最初に飛ん純正のITT製7.5Vツェナーダイオード。2SC2580とガラス製1Wツェナーで代用していた。
ちなみに2SC2580はVcbo=180V , PC=90W , Ic=9Aの容量を持っているが、ツェナーもろともすべてショート状態になっていた。一瞬で破壊させるパワー・・・異常発振なのか、どこかで高圧がスパークしたためなんか・・・。高出力真空管アンプは奥が深いです。
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コメント
おぉっ、やってはりますね! 原因はともかく、瞬間的にあっちこっち飛ぶのは、高圧ラインに保護抵抗を入れることで防げそうです。小生も現在研究中。それとフィラメントの突入保護、これ922では必須かも知れません。このあたりも西村さんでしたらわけもない仕事ですよね。
投稿: JI3KDH | 2007年4月30日 (月) 20時46分
貴局のブログを見ているうちに触発され、自分のアンプを触るに至ってしまいました。保護はヒューズを入れてみましたがどうなることやら。これでダメだったら高圧回路へ低抵抗を入れてみるようと考えてます。ステップスタートは、遅延リレーを入手必要ですね。
CWレンジでは効率がかなり上がったような気がします。ダミーロードがHeathのカンテナで500Wまでなんで、キロワットでは、測定ができず、そのあたりの調達も必要。
ますます入手難になる3-500Zですんで、回路を工夫してライフが長くなるようにしたいもんです。
投稿: JF3DRI | 2007年5月 1日 (火) 12時36分
タイマはこちらに若干余りがあるんですが、お送りするのは送料がもったいないですねぇ。いつかどこかでお会いできればいいのですが。
投稿: JI3KDH | 2007年5月 5日 (土) 12時53分
実家のジャンク箱をあさっていたら60秒のが出てきたのですが、ちょっと長すぎですよね。MAX 10秒ぐらいで調節できるのがいいのかしら。
あるいは
http://ultra1.homeunix.com/mod5-step.htm でやっている交換したデカイリレーを利用して全体をステップスタートとするのも手かと。
いつかアイボールした時にでもよろしく。
投稿: JF3DRI | 2007年5月 5日 (土) 21時57分
いや、60秒のでも絞れば短くなりませんか? 何というタイプかな? それにしても送受切り替えリレーの(違うタイプへの)換装はさぞ面倒だったことと思います。できればやりたくない作業ですね…全体をステップスタートしてもいいのですが、ばかでかい抵抗をどこへ収めましょう? その点がやっかいなので小生はヤンペしておりますが、もちろんできればそれに越したことはないんでしょうね。気休めに必ずCWモードで電源ONするようにしています。
投稿: JI3KDH | 2007年5月 6日 (日) 22時33分
しつこいコメントすみません。その60秒タイマ、バラして中のコンデンサを小さくするとか?
投稿: JI3KDH | 2007年5月 6日 (日) 22時36分
次回に実家に行ったとき、見てきます。ちなみに、あの調整VRは時間がリニアに変化(半分だったら30秒?)するのでしょうか?それとも対数のような変化の仕方をするのでしょうか?
少し話しがズレますが、こんなページを見つけました。
http://www.xs4all.nl/~pa0fri/Lineairs/TL922/tl922.htm
オランダ語ですが、なんとなく意味がわかる。しかし、ココに出てくる922、グリットの抵抗もハデに焼け焦げていますし、色が変わるほどソケット周りが熱を持ったようですね。
それとプレートVCから入力部へ直接アース線を追加しているのもワタシと同じ考えだ。でも1本の線で大丈夫なんかしら。
それと、プレート回路に10オームの抵抗を入れ、フラッシュオーバーからのプロテクトも記載されてます。
入り口から
http://www.xs4all.nl/~pa0fri/Lineairs/Lineairs.htm
いろいろ記事があって面白いですが、スペアナなどの測定データがあまりないのでちょっとマユツバくさいのんもありそうですが。
投稿: JF3DRI | 2007年5月 7日 (月) 23時39分
タイマの目盛りですが、数値が書かれていないもの(小生が使ったMY2Vもその一つ)であれば、ええ加減なものです。絞りきってもゼロにはならないものも多いぐらい。メーカやタイプによりますが、数値が書かれているなら基本的にはそれに準じた時間になってますね。
それから面白いページのご紹介をありがとうございます。早速拝見したんですがオランダ語は小生ちんぷんかんぷん。そこで
http://www.systransoft.com/
ここへページのアドレスを入れて英語にしてみましたら、あらまし理解できました。そうでなければ「変なとこに保護抵抗入れてとるなぁ」の疑問が解決しなかったところです。しかし実際高圧ラインに入れるには、10Ωでは少ないのでは? もちろん抵抗値を増やせば10Wでも心許ないでしょうし。あとグリッドにヒューズを入れるのは恐そうですね。もし切れたらアースから浮いてしまう…あまり考えたくない状況に至るのでは? なぁんて、シロートにもいろいろ考えさせてくれる題材ですね。
ところで派手にNFBチョークが燃えてる件ですが、確か望月さんとこにも「運が悪ければパーンと燃える」のように書かれていましたね。
投稿: JI3KDH | 2007年5月 8日 (火) 00時18分
またまた二度コメすみません。翻訳したページのurlは
http://www.systranbox.com/systran/box?systran_lp=nl_en&systran_id=SystranSoft-en&systran_url=http://www.xs4all.nl/~pa0fri/Lineairs/TL922/tl922.htm&systran_f=1178550343
ですのでご参考まで。
投稿: JI3KDH | 2007年5月 8日 (火) 01時19分
あまり抵抗を大きくするとレギュレーションが悪くなるので、10Ω程度で良いのではと私は考えます。あくまでも、この方の考えはツェナーの保護じゃなくて真空管の保護が理由のようですし。
グリットチョークが燃えるんだったら解るんですが、このチョークとパラレルに入っている4.7KΩが燃えているんで、なぜこんなことが起こるのかと。
投稿: JF3DRI | 2007年5月 8日 (火) 23時01分