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2007年4月

2007年4月29日 (日)

TL922は手がかかる(2)

ちゃんとパワーも出たし「これで大丈夫だ」とエージングしていたら、アイドリング電流が流れていない受信時に、突然「パンッ」と音が鳴りました。反射的に電源を切り、中を見てどこがスパークしたのか・・・じっくりと見たのですが、その時は判りませんでした。

もう一度組み立てて、電源を入れなおすと、正常に高圧は出るものの送信にするとやけに多くアイドリング電流が流れてることに気がついた。あ、これは・・・ツェナーダイオードが破壊しショート状態になったことにスグ気がつきました。

Web本体に書いてあるとおり、前回にも飛んだので大きなコレクタ損失をを持つトランジスターで擬似的に損失の大きなツェナーに変更していたのですが、どうやらこれがショートしてしまったようです。

ツェナーが飛んだ理由と考えられる要因、それは以外なところにありました。

コレが原因です。

Tl922_10  これはTL922の「パラ止め」。一見、何もないようですが・・・。

 

 

 

 

 Tl922_11

横から見ると・・・ 破壊している!!!!

Right側のみ。Left側は正常。

Tl922_12  中の抵抗を取り出してみると、この通り・・完全に破損していた。

コレが「パンッ」音の原因かは定かではありません。

でも、いつ壊れたんだろうか?? 破裂音が鳴った時は、スタンバイ状態だったんだけど。

焼けたグリッドRFCもRight側。何か関係ありそう。

  この抵抗が破壊しているかは見つけにくいです。ソリッド抵抗は確かに高周波特性は良さそうですが、変色とか無いので正常なんか、異常なんかわかりにくい。

Tl922_13  

 破壊したバイアス用半導体素子のすべて。

右が最初に飛ん純正のITT製7.5Vツェナーダイオード。2SC2580とガラス製1Wツェナーで代用していた。

ちなみに2SC2580はVcbo=180V , PC=90W , Ic=9Aの容量を持っているが、ツェナーもろともすべてショート状態になっていた。一瞬で破壊させるパワー・・・異常発振なのか、どこかで高圧がスパークしたためなんか・・・。高出力真空管アンプは奥が深いです。

 

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2007年4月28日 (土)

TL922は手がかかる(1)

某ブログで話題になっているトラブル多きTL922、ウチのんも再点検してみたところ・・・

Tl922_1_1

右側のチョークコイルがおかしい・・・。

これはまさにJH2CLV望月さんのところのWebに書かれているとおりの現象だ。

 

Tl922_2_2 という訳で巷で流行っている改造を行うこととしました。

まずは、グリッドRFC無し直接接地と定石になっている3-500Zフィラメント配線順の変更

Tl922_5_1

  銅板でかっこよくやったつもりでしたが、大きな間違いをしていました。解るでしょうか?

このまま電源を入れたところ、ロードVCから火花が飛び、思いっきり発振してしまいました。

なぜこんなことやらかしたかと後で考えるとオーディオで云う“1点アース”に目が眩んでいたからです。

で、対策したのがこっち   

Tl922_9_1

  “最短距離でシャーシに接地する”・・・結局、高周波ではコレが良いようで。(時と場合によりますか゛・・)

これで発振は止まり、全ては完了したと思ってたんですが・・・。

あ、そうそう、もう1点改良したとこがありました。

Tl922_6_1 TL922の場合、タンク回路のアースおよび、プレートRFCのバイパスコンデンサのアース点と、入力側のアース点が通風のため大きく離れており、これが以前より気になっていました。特にVHF帯アンプでは銅板を敷きつめて最短での戻りを確保し、シャーシに変なRF電流が流れないようにするのが鉄則ですから。

という訳で、1.9MHz,3.5MHz帯の追加固定コンデンサーの下に銅板を挟みこんで入力側へ最短で戻す処理を行いました。ただしこれの効果は???ですが・・・・。

Tl922_7_1

上側(真空管側)から見た写真ですが、バイパスコンデンサから入力側へ戻っているのがお解かりかと・・・。

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