10年近く、ほったらかしにしていた50MHz 9エレ(ナガラSS-96)の吊り下げワイヤが遂に切れてしまった。SS-96は、この構造が弱点なんですけど、材質も良く軽いので非常に気に入っているアンテナです。同じ長さのディレクタを並べただけの一見、ゲインがなさそうなんですが、どっこいパータン、ゲイン共にワタシとしては満足しているアンテナであります。
写真は、フロント部から。吊り下げワイヤーが切れている。ちなみに、下は1200MHz 45エレ、その下はトライバンダーのAS-33です。
さて、どうするか? さすがに一人では、アンテナを降ろして修理するのは困難、というか降ろしてしまったら二度と揚げる事が無くなるような気がして・・・。
という訳で、切れたワイヤーを修復することにしました。
これが切れたワイヤです。グラスロープ。吊ってある所に、滑車を入れて下向きテンションを変えてターンバックルで締めるようにしてあるため、滑車で曲がった部分が切れたのです。こういうワイヤまっすぐ引っ張る分には強いですが半径が小さい「曲げ」に弱いですね。
考えた末、ステンレスワイヤーに交換、といってもすべて交換する訳ではなく、滑車と当たる部分のみを交換することとしました。ステンレスワイヤーは、ホームセンタで入手可能です。ステンレスワイヤーとグラスロープとの接続は、ビニールテープを巻いた上にバインド線で密に巻きつけ、その上を更にテーピングする事で、強度が得られることを確認し、その作業をタワー上18mの高さで行うこととしました。
問題は、タレ下がったワイヤをどうやって引き寄せるかです。考えた結果、釣竿に針金でカギを作り、タワー上で引き寄せる、いわばサーカスもどきの職人技でやるしかありません。
地上18mでの格闘。この体勢でシャッターを切るのも職人技。まぁ、ワタシは身軽で、高所平気症なんですけど、苦労しました。
無事に接続を完了しました。反対側がまだですが、雲行きが怪しくなってきたのと、まだ切れていなかったので、次回にするとことしました。ちなみに、SS-96には、滑車もグラスロープも付属していません。ナイロンロープが1本付いているだけで、切れやすく、テンションの調節も難しので、最初からこんな構造とした訳です。

格闘しつつも、ワイヤー修理に成功しました。台風の強風にも何度も耐えており、このようなブームが長いアンテナを長持ちさせる秘訣は、滑車を入れてアンテナに加わる力を分散させ(ばねの役割)ワイヤ類をメンテナンスすることだと考えています。
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