カテゴリー「無線機修理/リストア」の283件の記事

末永く大切に・・・

2017年11月15日 (水)

R-599S / T-599S メンテナンス

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TRIO R-599S / T-599S 599ラインの修理、メンテナンス依頼です。この機種は初めてですが、デザインが良いと熱心なファンが多いようですね。
TS-520より古くからあるので40年は経つでしょうか。

・オーナーさんは、別OMさんより譲っていただいたもの。
・T-599Sは送信すると、IPメーターが振り切る。
・R-599Sは受信するが総合的なチェックと動作確認。


とのことです。

<R-599S>

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まずは目視でチェック。VFOランプが切れていましたのでLED化しました。


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マーカー発振周波数が結構ズレていたので再調整。


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50MHz / 144MHzを28MHzに落とすクリコンが入っていて受信可能です。この部分も動作確認致しました。

その他、スイッチの接触不良が多数あり、洗浄および接点復活剤で対応致しました。各バンド毎のトラッキングも診ましたが大きなズレは無く、品位が高い個体でした。

AMフィルター、CWフィルターも内蔵されおり、特に41m帯のコマーシャル局のBCLは音質も良くトリオの機種としては珍しい感じです。

<T-599S>

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まず、目視でチェック。IPが振り切れるのはファイナルカソードに入っている検出抵抗が怪しいのは、これまでの経験から診ると・・・交換した形跡があり、そのハンダ付けがダメ、いわゆる「天ぷらハンダ」状態でした。

ハンダ付けのやり直したところ、振り切れは無くなりパワーは出ることを確認。

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高圧電源回路の電解コンデンサーに抱かせてある470kΩが600kΩ以上になっていたため、交換。


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とりあえずパワーは出るのですが、VFOを回すと不安定なところがあることを発見。バリコンローターのアース側接触不良でTS-520/820で多発する症状と同じです。全分解は大変であり、他の不具合を産む可能性があるので、隙間から綿棒、ピンセットを使って洗浄、接点復活材塗布を実施しました。いわば「腹腔鏡手術」です。

送信側のVFOはあまり使わないので、回すことが少なく、このようになる確率が多くなっているのではと思慮致します。

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送受繰り返しテスト(少なくとも100回は実施します)をやっていると、20回に1回程度、送信しないことがありました。こういうのは原因特定がすごく難しいのですが、回路を確認し、リレー接点が接触不良を起こしていることがようやくわかりました。

リレーは交換品が無いので、接点洗浄で対応。問題は無くなりました。

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最後にR-599/T-599を専用ケーブルにて接続、トランシープ操作ができるかをやってみたところ、受信が全くダメ。おかしいなぁ~、リレーは洗浄したし・・・・。

ながいこと悩んで調べたところ、なんのことは無い送信機から受信機に渡る同軸ケーブルのMコネクター内部でハンダ付け不良となっており、やり直すことでようやく完了となりました。

やはり40年以上経つ無線機はいろいろと不具合が出るようです。

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2017年10月24日 (火)

FT-1000MP バックライトのテープLED化

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また連チャンでFT-1000MPです。不思議と同一機種が連続というのが良くあります。「パックライトが点灯せず、何も見えない」との修理依頼です。

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当機種はCCFL(冷陰極管)を使っており、その駆動インバーターが故障する例はあちこちで見かけます。全面パネルに付いているその部分を取り出してみると、トランジスタに密着させている温度ヒューズが溶断していました。

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温度ヒューズが入手困難であり、交換してもまた飛ぶ可能性もあるため、大手術になりますがテープLEDを用いたLED化をすることとしました。

5050タイプ300個付いて5mある物です。クルマの電装関連で多く使用されているようですね。

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LCDまでのアクセスはコネクターが多数あって結構大変。間違わないようにする必要があります。

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CCFLはこんなカタチで取り付けられています。markⅤとは少し異なるようです。

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テープLEDは3個単位で切り離すことができるので、CCFLに合わせてみると、どうしても1個余ってはみ出してしまうことになりますが、スペース的には大丈夫でした。

合計18個のLEDを使うことになります。

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仮に取り付け、ムラができないかテストします。

余ったLEDとエッジは遮光しないと光漏れが発生するので、黒テープで遮光しました。これもカットアンドトライが必要で、簡単にはいきません。

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問題ないことを確認後、組み立てます。不良のインバーター基板はそのまま取り付けておきました。

ディマー調整もテストしたところHighで11.5V, Lowで9.0Vとなり、明るさの調整もOKです。

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色合いが少し黄色くなってしまいましたが、うまくいきました。

当個体は電源が不良となっており、外部DC電源動作となっています。電源は触れないので、その他の部分のチェックを実施し、問題ないことを確認して完了としました。

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2017年10月17日 (火)

FT-1000MPパネル交換

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 YAESU FT-1000MP 全面パネルを交換して欲しい、ダイヤルの回すトルクを少し重くして欲しいとの依頼です。

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オーナー様が入手された全面パネル。

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取り外しは結構めんどうでした。

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手配されたパネルの「STO」ボタンがかすれているため、現行のものを取り付けてておいて欲しいとの要望もありました。

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取説に記載してある通り、巻きつけてあるバネを右に回す(ブッシュの締め付けを強くする)と重くなるのですが、プラスチック製のブッシュ自体がすり減っているのか、あまり重くすることはできせんでした。ブッシュを逆向けに取り付けたりもしたのですが少し重くなったのみで、これはいたしかたないようです。

その他、各バンド毎のパワー、感度、リファレンスなど、問題ないことを確認し完了としました。

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2017年10月 7日 (土)

FT-901DM 再修理、蝋の海探査

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FT-901DM 最終モデル。2015年4月に修理した同一個体です。
症状は、7MHz帯がアンロックして働かない、ALCメーターが振れないとのことです。

<7MHz帯送受信不能>

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スペアナで調べていくと、7MHz帯のVCOは発振しているものの、ロックしていません。これは前回10MHz帯で発生していたのと同じなのではと、蝋の海を発掘すると出てきた遺跡は・・・その通り、スイッチングダイオードが割れていました。

どうしてスイッチングダイオードが割れるのか???  蝋の海が原因とは考えにくく、製造時に10MHz帯のも含めて、何らかの機械的ストレスが加わっていたのではと推測されます。

とりあえず、その部分の蝋を除去しておきましたが・・・。

交換することで、PLLロックするようになりました。併せてロックレンジの調整も実施。

<ALCメーター振らず>

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ALCメーターフルスケール(ゼロ点)調整VRが、不良で完全に断線していました。

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このタイプの半固定抵抗は無いので、足を伸ばして現行品を取り付け。

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正常に振るようになりました。
YAESUのALCは、TS-520/820などと違ってIgをトランジスターで検出する方法ではなく、かつALCメーターは逆ブレとなるので、時々混乱してしまいます。






その他、エージングし一通りテストし問題無いことを確認して完了としました。

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2017年9月30日 (土)

TS-780 いろいろ修理

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TRIO TS-780 前回修理したものですが再修理です。オーナー様からの故障状況は下記の通り。

①時々FMで無変調となる。その症状がだんだん悪化してきた。
②IF UNITが不良ではないかと思ってオークションで入手、交換してみた。
③交換したところ、送信が一切できなくなった。


あと、無変調となった時、マイクに向かって喋るとパワーが下がるマイナス変調のような現象が発生するとのこと。

<送信ができない>

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まずは、パワーが全く出ない件について。テスターで調べたところ、送信時に加わるべき電圧がありません。回路を追ったところ、AVR UNITの安定化した +9V を作るところの抵抗4.7Ωが断線していることを突き止めました。
断線していないように見えますがNGです。


<送信/受信が不安定>

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とりあえず、パワーが出るようになったもののなんだか不安定です。絶縁ドライバーであちこち軽く叩くと、当機種でよくFズレを起こす41.56MHzの発振付近で大きな変動を示します。ここはFM変調とも絡んでいるので変調が乗らないのもこの付近かと・・・。基板をよく見ると、ハンダクラック(パターン切れ)のようなものを発見、これを修復することでパワーや周波数は安定しました。

しかし、時々FMの変調が途切れる症状は残ったまま。


<難関だったFM無変調が起こる理由>

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正常な時もあるし、無変調な時もある。こういうのが一番やっかい。無変調が出た時、本来ならFMは関係ないSSB MICゲインのVRを回すと、より強くマイナス変調なような症状が出ます。バラモジのAFアンプ部に、FMモードだと本来出ではならない微弱な電圧(1.3V~1.7V)が発生しており、動作してはならないバラモジが働いてしまっていることが原因であることまで、突き止めました。

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いくら考えてもわかりません。オーナー様は、一度交換したというIF UNITをお持ちなので、送付いただき交換してみました。

しかし、症状は同じ。

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IF UNITを交換しても変化無いということは、この基板以外に原因があるということ。FM送信時に、本来発生してはならないSSB発生回路に微弱な電圧がリークしているのが原因なため、必死で回路を追うと共に、回路を切り離しながらリークしているところを調査していきました。

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ようやく突き止めたのがCAR UNITのスイッチングダイオード。この基板は、AVR UNITの下にあり、調整用の穴がAVR UNITにあります。TS-780はバックアップに乾電池を使っていて、それが液漏れした時に、調整用の穴を通じてこのダイオードを腐食させ、絶縁不良からSSB回路へリークしていたと、ようやく判明しました。

このダイオードを3本とも交換することで、マイナス変調は無くなり、ようやく修理完了となりました。いやはや、今回はやっかいでした。

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2017年9月20日 (水)

FT-102 連チャンとDAIWAのアンテナチューナ

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体調がイマイチだったり、家事都合でなかなか進みません。

FT-102 連続の修理です。今回は、いろいろと修理箇所も多く時間がかかってしまいました。内容的には、いつものリレー、WARCバンド送信開放、28MHz 50W制限解除なのですが。

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基板のハンダ面から、不具合の起こるリレー位置です。この4つは交換、または接点洗浄必須です。

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WARCバンド送信開放、28MHz 50W制限解除。前回と基板が異なりますね。YAESUさんおなじみのロットによって基板も回路も異なるってやつです。

<メーターランプ交換>

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これは初めての対応ですが、ランプ切れしていました。特殊な電球を使ってあり、オーナー様といろいろ相談した結果、この電球を特注し、ネットで斡旋されてる方を見つけて手配いただくこととなりました。

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手配いただいた電球とグリーンのカバーです。

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交換は、ちょっと気を使いますが難しくはありません。

これでOKとテストすると7MHz等のローバンドでは、フルパワーが出るのに21MHz等のハイバンドだと50Wぐらいしか出ません。また、ドライブを掛けていくと、逆に出力が落ちてしまうという妙な挙動。この挙動、前に有ったような・・・・。

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ドライバー管、12BY7Aの劣化が原因でした。ハイバンドでゲインが無くなって、グリッド電流が流れてしまうのでしょうかね?? 目視しても管面が黒くなっており、劣化していることがなんとなくわかりました。

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交換部品はこれだけ。長期間放置されていた形跡があり、ボリュームガリ、スイッチ接触不良が酷かったです。モードスイッチはまだ時々接触不良を起こすようで完璧なカタチにはできませんでした。

<ダイワのアンテナチューナー>

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クロスメーターのSWR計側が動かないということで同時にお預かりし、分解してみると、何かに引っかかりがあり、拡大鏡を使ってその引っかかっている部分をなんとか修復することで動作するようになりました。時計屋さんの技術が必要です

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ダミーや実際のANTを接続して正常に測定できるか、マッチングが取れるかをテスト。OKでした。

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中身はこんな具合。こちらもスイッチに接触不良がありました。

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2017年8月30日 (水)

FT-102 いつもの修理+再調整

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もう何台も修理しているYAESU FT-102 です。豪快に180W出るこの機種は、未だに人気のようで、予約がまだもう一台あります。

修理箇所は・・・。

①送受信、PREAMP切り替えリレー交換。ただし、シャフト下についている物は、互換品が使えないので接点洗浄で対応。

②18MHz/24MHzの送信解除

③28MHz 50W制限の解除

④キャリアポイント、WIDTH/SHIFTの再調整

⑤リファレンス、その他動作チェック


何度も書いているので写真のみとなります。

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2017年8月14日 (月)

驚くような美品の IC-251

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30年以上経っているとは思えないくらい美品のIC-251、変調が乗らないとのことでお預かりしました。

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内部にもホコリ一つありません。箱に入れて保管されていたようではなく、こんなに美品に保つにはどうされていたのか不思議なくらいです。空気中に晒すだけで、酸化し、メッキなどは皮膜ができてしまいますから。

変調が乗らない原因は、無線機側のマイクコネクター取り付けナットが緩み、ちゃんとマイクが刺さらなかっただけと思われます。

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FMでのパワーが16Wと、出過ぎです。ファイナルトランジスターの規格からしても、問題ないのですが、内蔵電源ユニットへの負担が重くなり、そちらに悪影響があると判断し、Maxで12Wになるよう再調整しました。

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周波数リファレンスも再調整。こちらは殆どズレがありませんでした。PLLロックも良好。

その他、一通りの点検、動作確認をし、24時間エージングして完了としました。

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2017年8月 4日 (金)

FT-290 LED化

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FT-290、ムギ球切れによりオーナー様の意向でLED化をしたのですが、電解コンデンサ液漏れの影響で完全修理できなく、LED化の写真のみを掲載します。

そこまでのアクセスが相当大変、また砲弾型Φ3LEDが使えないのでチップLEDなど工夫が必要だし、腕に自信が無い方はやらない方が良さそうです。

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2017年7月25日 (火)

IC-970とIC-820D修理

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ICOM IC-970と後記するIC-820Dの修理依頼があり、お預かりしました。

<IC-970>

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430MHz側がこのような表示になり、送信も受信もできません。PLLアンロックですね。

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PLLはDDSと組み合わせた2重ループになっており、その下位ループがアンロックしていました。トリマーを回せば、一瞬ロックするのですがすぐにまたアンロック。不安定です。
トリマーを交換することで安定しました。ただ、サービスマニュアルにはVCOロック電圧1.0Vにと記載されてあるのですが、1.0Vだと、どうしても安定せず、2.8V程度に合わせることで安定したロックが得られました。可変範囲が狭いので問題ないハズですし、エージングでも大丈夫でした。

全体のテスト実施すると、144/430MHzともにパワーが6W程度しか出ず、感度も少し落ちているので、調整のやり直しを実施することにしました。

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筐体がIC-760等と同じで大きく、お預かりした個体は1200MHz/2400MHzユニットおよび電源が実装されていないので、スッカスカです。中吊りシャーシを外すと144/430のRFユニットとメイン基板が出てくるのでメンテナンス性は良好です。

ただし、2系統受信であり、送信においてはFMとSSBで異なった調整法となっているので、調整は、かなりめんどうでした。また、サービスマニュアルにはパワー調整する箇所が2つあり、POメーターの振れとも兼ねているため、最終的には配線図を理解しなければならなく、思った以上に時間がかかりました

リファレンスも430MHzで1kHz近くズレており、全てやり直してようやく完了となりました。

<IC-820D>

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依頼内容は・・・

・オーナー様が液晶を交換されたが動作しなくなった。
・メインダイヤルを回しても周波数が変わらない。
・430MHz側が送信できず。


とのことです。

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当方で調べたところ、音もでません。また、バックライトのランプが切れており表示が全く見えません。
ライトを当ててチェックしたところ、表示はされているようです。

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分解していくとメインダイヤル、ロータリーエンコーダーからのコネクターが差し込まれていませんでした。
これを差し込むことで、周波数のUP/DWNはOKに。

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音が出ないのは、このフラットケーブルコネクターがちゃんと接続されていなかったことが原因でした。

ここまでくると修理できそうなので前へ進むことに。
(オーナー様が弄られた場合は基本的にはお受け致しませんのでご注意を。)

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バックライト切れに対して、意味不明な配線が・・・。

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4つの電球をLED化しました。そのテスト風景です。

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430MHz側が送信不能な症状を探ります。ドライパー段パワーモジュールに送信時来るべき+9Vが来ていません

これは過去実施したものと同じだと判断。

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チップデジトラ入手困難なため、細工します。

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拡大鏡を使って、チップデジトラ跡から引き出し。これは細かい作業なのでテクニックが必要です。
(ロウガンなので、当方これが限界ですね)

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反対側に回し、絶縁しスキマに固定しておきます。これで、430MHzは正常となりました。

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受信系、送信系の調整ズレはあまり無かったのですが、リファレンスがズレていたため、再調整、エージングして完了としました。

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