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2016年8月 5日 (金)

TS-680 PLLアンロック他

680_00

KENWOOD TS-680S (50W仕様) ピッピとエラー音がして、送受信できないバンドがあるとのことでお預かりました。当機種はお初になります。

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10.5MHz以下の周波数で写真のような状態となり、モールスで 「UNLOCK」 と符号を発音します。バンドチェンジしてもダイヤル回しても、発音してまるで「早く直してくれ!!」と訴求しているようです。自己診断機能を付けたケンウッドさんは、なんだかオチャメですね。

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10.5MHz以下のみがロックしないので、その周波数帯域に該当するVCOを調整したらロックするかと思いきや、いくら調整してもロックしません。フリーランで元気に発振していますが、VCO電圧が全く加わらないのです。悩むこと数時間、全わかりません(T_T)、他のVCOはロックするのに。

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仕方無しに周波数構成ブロック図を眺めて勉強です。非常に複雑な構成となっており、なんとワンクリスタル制御。36MHzのリファレンスで全ての発振を作っていました。普及機とは思えない構成です。
ようやく気が付きました。

680_55a


バンドによって、位相比較している周波数が異なるんです。よって、メインのVCO (配線図中ではVCO1) ではなく、比較される側の信号が来ていない、または弱くてロックに引き込むことができない・・・と。

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推測は当たっており、下位ループからの信号が弱く、その原因は、なんとBPFのズレでした。これらのBPFを再調整することで、ようやくロックしてくれました。
(ICOMもYAESUもこんなややこしいことはしていません。IC-760PROでさえ、ワンクリスタルじゃないんです。)

680_03

その他もいろいろとズレており、50MHz帯は送信で3W程度しか出なく、写真のトリマー再調整で10W出るようになりました。

KENWOOD機は、メーカー修理が効く場合が多いので、古い真空管式を除いてめったに当方では修理しないので、サービスマニュアル探しから内容の理解までと結構悩んでしまいました。メーカーによってその回路の設計方針のようなものを垣間見ることができた修理でした。

パネル、筐体の洗浄を実施し完了としました

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無線機修理/リストア」カテゴリの記事

コメント

知り合いのブログですが参考になると思います。
http://blogs.yahoo.co.jp/osamu_1961

投稿: kazu260 | 2016年8月 7日 (日) 14時34分

ええ、いつも参考にさせていただいてます。
元プロの修理屋さんのようで当方より遥かにレベルが高いですね。

こちらで手に負えない修理依頼は「そちらへ問い合わせてみてください」と、こそっと。

投稿: JF3DRI | 2016年8月 7日 (日) 16時59分

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