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2016年7月18日 (月)

FT-1021X パワーが出ない

1000_00_2YAESU FT-1021X もうこの機種も何台目の修理になるのでしょうかね。
症状は下記の通り。

・パワーが出ない。
・送信にするとICメーターが振りきれる。
・  〃    ALCメーターも振りきれる。


何度も記事に書いているように、FT-1021X, FT-1000Dの送信不良はファイナル系が多く、まずはPAユニットからチェックすることにしました。

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PAユニットを取り出して全てのトランジスター、抵抗を目視およびテスターでチェックしても問題ありません。ここまで取り出すのも結構時間がかかります、既成概念にとらわれてはイケませんね

1000_02

そこでICメーターがなぜ振りきれるか調査開始。もし、ホントウに振りきれるぐらい電流が流れると間違いなくヒューズが飛びます。ということは流れていないのに振りきってしまう理由を解明せねばなりません。
回路はシャント抵抗0.025Ωの両端電圧を見ているだけです。動作状態にして、IC+, IC- の電圧を診たところ、30Vと6.5Vと大きく電位差が発生してました。これではおかしいです。

1000_03

この IC+, IC- はOPアンプの作動入力に印加されており、この微弱な電位差でメーターを振らせる回路になっています。
30Vと高い電圧がかかっているのは、左図で示した抵抗が断線していると推測できます。

1000_04

AF基板の取り出しも膨大なハーネスが絡んでして結構大変。部品は強敵チップ部品です。

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場所を特定し、テスターで測定してみると、目論見どおり断線してしまってました。これが原因です。チップ抵抗は手持ちが無いので、リードタイプをなんとか装着。

これで完了かと思ったのてすが、ダメでした。

  今度はメーターが逆に振りきれる!!

1000_06

ICのゼロ点調整VRは、上記の配線図に示したとおり付いているハズなんですが。ジャンパーしてあり、ありません。

「ゼロ点調整できないやん!!」

1000_07

仕方無しに、配線図どおりに半固定抵抗を追加し、ゼロ点調整できるようにし、メーター逆振れを回避、ゼロに合わせこむことができました。

IC電流が流れすぎると、ALCも同時に働き、パワーを抑える二重保護になっていたため、ALCメーター振りきれは、これで同時に解消されました。

最初の写真の通り、200W出力を得ることができるようになりました。その他、いろいろと調整を実施し、完了としました。

<おまけ>

・ゼロ点調整が付いていない理由。

1000_08

別のサービスマニュアルをダウンロードして診たところ・・・そのカラクリは、誤差0.5%級という精密抵抗を用いて、調整を省くよう回路変更されていたせいでした。他も相当回路が異なってます。

YAESUさんの無線機は、ロットによって回路が異なることが多々あるので修理屋泣かせです。いや、これはYAESU社の文化なのかもしれない。(勘弁して欲しい!!)

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