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2013年5月 2日 (木)

TS-510Dのリストア一挙に公開

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TRIO TS-510D この機種は開局当時の学生時代に親友の局が所持していて、初めてHF帯のSSBをワッチさせてもらった機種。なんせRJX-601しか所持していなかった時代だったので、記憶に残っている・・・。 TRIOでマトモなSSBが出る中級機って、これが最初のような気もする。TS-500は、不完全で実用的でない機種というイメージが強かったから。

そんな訳で、自分なりの見方も含めて修理・リストアした内容を記します・・・

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やって来た TS-510D これは修理できる、やってやると意気込んで、外観の洗浄から手をつけた。40年モノにしては、結構キレイだったので。

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洗浄終了。真空管も全て取り外して・・・ただ、電源部のシャーシに腐食した後があり錆びがあった。ここは全部を取り外さなかったけど、サンドペーパーやマイナスドライバーで引っかいて錆びを除去。完全じゃないけど、裏面まで回っていなかったのでコレでヨシとした。
その他、目視では焼損している部品もなく、問題なさそう。

こわごわ電源を入れてみたところ、ブーンっというトランスが唸る音と共にヒーターが点灯。ザーと音が出てきた。

<受信系の修理>
7MHzを受信してみたところ、とりあえず何か受信している。しかし、非常に不安定。受信できなくなったり、できたり・・・それにLSBモードでは全く受信できない。

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まずは、LSBが受信できない故障から。案の定、LSBのキャリア発振が停止していた。回路を追ったところ、TS-520などとは異なり、CWフィルターが入れると局発水晶を追加するようになっていて、合計4個も水晶を使う回路に。要するにCWだと、送信と受信で別々の水晶を使う構成に・・・豪勢な回路だけど、これだと送信中は受信の水晶が発振停止、受信中は送信の水晶が停止することになって発振立ち上がり時に微妙に周波数が動き、チャピった音になるのでは?? と懸念を抱いた。。。

さておいて、発振しない水晶・・・さて、どうするか・・・取った手段は

    

「眠った水晶をたたき起こしてやる」

まずは、水晶を取りはずして、ディップメータで発振するかどうかやってみた。おっ、正常発振するではないか!  発振回路はバイポーラーの2SC373が使ってあり、ディップメータはインピーダンスの高いFET。発振させやすいのは当然FET。

ディップメータで発振させ、ON/OFFしたり、VCを回してVXOしたり・・・そして30分ぐらい発振させ、喝を入れてたたき起こすっていう方法です。
(100%これで復活するとは限りませんが・・・)
幸いにも、目覚めて復活してくれました^^ 発振停止は起こりません。

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次は、受信が不安定な件。これは手ごわくてずいぶん悩みました。IF回路の基板をコンコン叩くと直ったり、また受信不能となったり・・・真空管を変えたり右往左往^^


回路を特定するため
第一IFの3.395MHzをSSGで発生させ入れてみた。
安定して受信。 
第二IFの8.795MHzを入れてVFOで7.100MHzを受信。⇒安定して受信
あれれ、じゃ、更に入り口に近いRFアンプ, 1st MIXかいな・・・と判断し、電圧やらチェックするも異常なし。

時刻は夜中の3時を回ったとき、フト思いついたのが、送受切り替えリレーの接触不良・・・。 ピンポンであった。リレーを取り外して接点を磨いてやると、完治した^^ IFユニットをトントンすることで、この振動がリレーに伝わって接点は付いたり離れたり。。。こりゃ、わからんわ。しかししかし、FT-401Dの修理の時もあったよーな。無駄な時間を費やしてしまった。

<送信系の修理>
SSBで電波が出るのに、CWで出ない・・・結局、先のLSB水晶と同じでCW送信キャリアー用の水晶が発振しておらず、同様にたたき起こすことで正常となりました。

<その他>

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 この機種は、ゴムベルトでVCを駆動しており、そのゴムが劣化し滑って同調できなくなる欠点がありますが、既にラダーチェーンに交換してありました。


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電源コードを途中でチョン切って短かったので交換。


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故障じゃないけど、電源部がとても重く12kgもある。トランスが異常な程にデカくて、500Wリニア FL-2100Bの電源トランスと大きさは遜色ないぐらい。なぜ、こんなにでっかいトランスを搭載したんだろう ?


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清掃前の写真ですが、ファイナルシールドを開けたところ。S2001x2が見える。ただし、ご覧の通り空冷ファンが無い・・・・ 電源がでかいこともあり、レギュレーションは大変良く、IP=200mAで100Wをマークする。TS-520/TS-820は230mA程度流さないと100W出ない。・・・逆に、パワーが出るからといっていい気になっていたら真空管S2001にとって大きな負担となるので注意。回路がわかっている人向きだ。

もう少し様子を見る必要がありますが、えらい目に会わされた分、何だか愛着が出てきた無線機となりました。

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コメント

うちにもTS-930の相談が来ていて,メーカーはHET局発,36.1MHzのXtal不良で修理不能というお話でした.
同じく喝を入れてやったらどうかな?と思ってました.
それでもダメなら安価なDDSのモジュールでどうかな?と,しかしフェーズノイズがどうなるか...

どっちにしても宿題が山積みで先の話になりそうです^^;

投稿: Yamada | 2013年5月 4日 (土) 15時36分

Yamadaさん

発振にインピーダンスの高いFETを使っていたら喝入れは難しいかもしれませんね^^ 36.1MHzですか。。。汎用品で見つけるのは難しいそう。

なんか、ウチにはTS-930/940は依頼が来ない・・・TS-830でさえ、いまだに触ったこと無し^^

投稿: JF3DRI | 2013年5月 4日 (土) 23時27分

 呼ばれたようなのでコメント(^^) 830、お楽しみに。

投稿: JI3KDH | 2013年5月 5日 (日) 07時33分

ご自分で修理ができる方からの修理はDRIラボでは承っておりませんので悪しからずご了解願います。

なんてちゃって^^

投稿: JF3DRI | 2013年5月 5日 (日) 15時13分

うふっ うちにも830あったりして。
SSBのフィルタがおまへんけど。

投稿: JA3GN | 2013年5月 5日 (日) 19時55分

あらあら、GNさんとこもTS-830お持ちなんですね。じっくりと使ったことありませんが、それなりに良い性能なんですね。

投稿: JF3DRI | 2013年5月 6日 (月) 16時01分

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